江戸川区議会 2015-03-19
平成27年 第1回 定例会−03月19日-04号
平成27年 第1回 定例会−03月19日-04号平成27年 第1回 定例会
平成二十七年 第1回定例会 江戸川区議会会議録 第四号
第一回定例会 第四日
一 開会日時 平成二十七年三月十九日(木曜日)午後一時
二 出席議員(四十二人)
一番 中津川将照君
二番 桝 秀行 君
三番 金井 茂 君
四番 滝沢泰子 君
五番 佐々木勇一君
六番 竹平智春 君
七番 所 隆宏 君
八番 大西洋平 君
九番 大橋美枝子君
十番 欠 員
十一番 深江一之 君
十二番 江副亮一 君
十三番 新村井玖子君
十四番 太田公弘 君
十五番 窪田龍一 君
十六番 堀江創一 君
十七番 関根麻美子君
十八番 斉藤正隆 君
十九番 田中寿一 君
二十番 田島鐵太郎君
二十一番 小俣則子 君
二十二番 欠 員
二十三番 田中けん 君
二十四番 中里省三 君
二十五番 須賀清次 君
二十六番 伊藤照子 君
二十七番 中道 貴 君
二十八番 鵜沢悦子 君
二十九番 福本光浩 君
三十番 高木秀隆 君
三十一番 藤澤進一 君
三十二番 早川和江 君
三十三番 瀬端 勇 君
三十四番 間宮由美 君
三十五番 竹内 進 君
三十六番 田中淳子 君
三十七番 川瀬泰徳 君
三十八番 須賀精二 君
三十九番 川口俊夫 君
四十番 島村和成 君
四十一番 田島 進 君
四十二番 渡部正明 君
四十三番 八武崎一郎君
四十四番 片山知紀 君
三 出席説明員
区長 多田正見 君
副区長 原野哲也 君
経営企画部長
山本敏彦 君
危機管理室長
淺川賢次 君
総務部長 石田剛朗 君
都市開発部長
新村義彦 君
環境部長 山ア 実 君
文化共育部長
石塚幸治 君
福祉部長 斉藤 猛 君
子ども家庭部長
原伸文 君
健康部長 松尾広澄 君
江戸川保健所長
山川博之 君
土木部長 井 聖 君
経営企画部企画課長
千葉 孝 君
経営企画部財政課長
後藤 隆 君
総務部総務課長
土屋典昭 君
土木部副参事
長谷川和男君
教育長 白井正三郎 君
監査委員事務局長
宮山孝夫 君
選挙管理委員会事務局長
吉田和善 君
四 出席区
議会事務局職員
事務局長 畔蝠カ泰 君
議事係長 橋 潔 君
主査 高橋寛幸 君
書記 森田寿生 君
同 濱田博司 君
同 志村一彦 君
書記 土屋暁彦 君
五 議事日程
日程第一 議案の委員会報告及び表決
1 第一号議案 平成二十七年度江戸川区
一般会計予算
第二号議案 平成二十七年度江戸川区
国民健康保険事業特別会計予算
第三号議案 平成二十七年度江戸川区
介護保険事業特別会計予算
第四号議案 平成二十七年度江戸川区
後期高齢者医療特別会計予算
2 第五号議案 平成二十六年度江戸川区
一般会計補正予算(第五号)
第六号議案 平成二十六年度江戸川区
国民健康保険事業特別会計補正予算(第四号)
第七号議案 平成二十六年度江戸川区
介護保険事業特別会計補正予算(第四号)
第八号議案 平成二十六年度江戸川区
後期高齢者医療特別会計補正予算(第四号)
第九号議案 江戸川区
行政手続条例の一部を改正する条例
第十号議案 江戸川区
教育委員会教育長の給料等に関する条例の一部を改正する条例
第十一号議案 江戸川区
特別職報酬等審議会条例の一部を改正する条例
第十二号議案 江戸川区行政委員会の委員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例
第十三号議案 江戸川区
事務手数料条例の一部を改正する条例
第十四号議案 江戸川区
建築審査会条例の一部を改正する条例
第十五号議案 江戸川区
介護保険条例の一部を改正する条例
第十六号議案 江戸川区
指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに
指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準を定める条例
第十七号議案 江戸川区
地域包括支援センターの職員及び運営に関する基準を定める条例
第十八号議案 江戸川区住まいの
改造助成条例の一部を改正する条例
第十九号議案 江戸川区乳児養育手当の支給に関する条例の一部を改正する条例
第二十号議案 江戸川区
教育認定子どもの
利用者負担額を定める条例
第二十一号議案 江戸川区
保育認定子どもの
利用者負担額を定める条例
第二十二号議案 江戸川区プールの基準に関する条例の一部を改正する条例
第二十三号議案 江戸川区地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例
第二十四号議案 江戸川区
住宅等整備事業における基準等に関する条例の一部を改正する条例
第二十七号議案 江戸川区
国民健康保険条例の一部を改正する条例
3 第二十五号議案 特別区道の路線認定について
第二十六号議案 特別区道の路線廃止について
日程第二 庁舎移転問題の委員会報告及び表決
日程第三 陳情の委員会報告及び表決
1
生活振興環境委員会
陳 情
第二百二十一号
2
福祉健康委員会
陳 情
第百八十一号・第二百二十号
3 文教委員会
陳 情
第百七十八号・第百八十七号
4 建設委員会
陳 情
第百八十二号・第百八十四号
日程第四 同 意
同意第一号 江戸川区
教育委員会教育長の任命同意について
日程第五 発議案
第五十二号発議案 江戸川区
議会委員会条例の一部を改正する条例
第五十三号発議案 江戸川区政務活動費の交付に関する条例の一部を改正する条例
第五十四号発議案 ウイルス性
肝炎患者に対する医療費助成の拡充を求める意見書
第五十五号発議案 (仮称)手話言語法の制定を求める意見書
第五十六号発議案 都市農業の
振興策強化等を求める意見書
日程第六 閉会中の
委員会所管事務の継続調査
閉 会
───────────────────────────
午後一時二十八分開議
○議長(高木秀隆 君) これより本日の会議を開きます。
───────────────────────────
○議長(高木秀隆 君) 事務局長に諸般の報告をさせます。
〔
畔蜴末ア局長報告〕
───────────────────────────
●一四総総送第千百五十三号
平成二十七年三月十九日
江戸川区長 多 田 正 見
江戸川区議会議長
高 木 秀 隆 殿
議案の追加送付について
平成二十七年第一回江戸川区議会定例会に提出する左記議案を別紙のとおり追加送付いたします。
──────────────────────────
△日程第一 議案の委員会報告及び表決
○議長(高木秀隆 君) 日程に入ります。
日程第一、議案の委員会報告及び表決。
第一号から第四号までの各議案について、
予算特別委員会における審査の経過と結果の報告を求めます。
予算特別委員会委員長、片山知紀君。
〔
予算特別委員会委員長 片山知紀君登壇〕(拍手)
◎
予算特別委員会委員長(片山知紀 君) ただいま、報告を求められました各議案について、
予算特別委員会における審査の経過と結果の報告を申し上げます。
第一号議案、平成二十七年度江戸川区
一般会計予算でありますが、本議案は平成二十七年度における
歳入歳出予算の総額を、歳入歳出それぞれ二千百八十八億四千七百二万三千円と定めるほか、繰越明許費については翌年度に繰り越して使用することができる経費を。債務負担行為については債務を負担する行為ができる事項、期間及び限度額を。特別区債については起債の目的限度額、記載の方法、利率及び償還の方法を。一時借入金については、借入の最高額を三十億円と定めることを。歳出予算の流用については、
給料職員手当等及び共済費に係わる予算額に過不足を生じた場合における同一款内での、これらの経費の各項間の流用ができることを、それぞれ定めるものであります。
以下、審査の概要について申し上げます。
まず、歳入については、特段申し上げることはございません。
次に、歳出について申し上げます。
はじめに第二
款経営企画費、第一項経営企画費、第
一目企画調整費に関連して、二〇二〇年、
東京オリンピック・
パラリンピックにおいて、本区で行われる
カヌースラローム競技の成功に向け、準備を万全に進めること。また競技終了後の施設利用については、
レジャープール、ラフティングなど、区内外の多くの方々が楽しめる場所となるよう、東京都と綿密に協議を行うことが要望されました。
次に、第三
款危機管理費、第一項
防災危機管理費、第
一目防災危機管理費に関連して、発災時の
生活用水確保のため、今後、区立全小・中学校に設置される防災井戸については、避難所開設・運営訓練及び防災訓練での使用をはじめ、散水や花壇の水やりなど、日常の管理も兼ねた利用方法が望まれました。
次に、第四款総務費、第一項総務管理費、第三目用地経理費に関連して、
小・中学校改築工事に伴う総合評価方式による入札制度については、評価点の配分見直しや提出書類の簡素化など、区外業者も参加しやすい環境が整備されたことは、高く評価するものである。今後も
社会経済情勢を冷静に見きわめ、より幅広く業者を募ることができる入札制度へ改善するよう望まれました。
次に、第五
款都市開発費、第一項都市計画費、第三目
まちづくり調整費に関連して、
京成本線立体化事業と京成小岩駅周辺地区の再開発事業については、進捗状況の説明を地元に対して継続して丁寧に行い、実現に向けた期待感と機運を高めつつ、京成小岩駅周辺の地域をよりよくしようという願いを住民と共有して、さらなる事業の推進が望まれました。
また、同目に関連して、区内の全駅への
ホームドア設置については、障害者や高齢者の危険防止などの面から設置を望む声を受け、早期の実現に向けて鉄道事業者に要請していくことが要望されました。
次に、第二項住宅費、第
一目住宅関係費に関連して、
住宅等耐震化促進事業については、災害に強い町づくりのため、
コンサルタント派遣や
各種助成制度など細部にわたった取り組みを評価するが、今後も安全安心の町づくりの観点から、耐震化対策をより一層進めていくことが望まれました。
次に、第三項建築管理費、第
一目建築指導関係費に関連して、
アスベスト対策については台帳の整備を進め、災害時に危険箇所の把握に役立てるなど、
地域防災計画にも活用すること。また、
アスベスト除去費用補助については、早期の創設が要望されました。
次に、第六款環境費、第一項環境整備費、第
一目環境推進費に関連して、犯罪防止の取り組みについては、各関係団体のパトロール、防犯カメラの増設など、さまざまな取り組みがなされ、犯罪認知件数は対前年比で減少しているが、さらに犯罪抑止を推進するには、
地域コミュニティの役割が重要であることから、本区の特色であるコミュニティを活用し、子どもたちを地域全体で見守るなど、犯罪撲滅に向けた取り組みが望まれました。
また、夜間の防犯対策については、警察と連携し強化することが要望されました。
次に、第八
款生活振興費、第一項
地域振興総務費、第
一目地域振興費に関連して、新川の
にぎわいづくりについては、新川さくら館を中心に、さまざまなイベントが企画されているが、今後はさらに地域住民を主体とした取り組みを期待するとともに、西水門広場や各広場橋も含めた利用促進のPRと
施設利用手続の一元化を図り、利便性向上に努めるよう望まれました。
また、同目に関連して、
勤労福祉会館等複合施設建設については、広く区民の意向を取り入れるとともに、
地域コミュニティが一層育まれる工夫をするなど、これまで以上に多くの方々に愛され、親しまれる施設にすることが要望されました。
次に、第二項商工・農業水産費、第
一目産業振興費に関連して、本区の農業振興に当たっては、農業経営者の要望を的確に捉え、農業施策をより充実させるとともに、国や都に対して生産緑地の指定に係る面積の緩和や相続税の負担軽減等の制度改正を引き続き要請し、農地保全の推進を図ることが望まれました。
次に、第九款福祉費、第一項社会福祉費、第
一目福祉推進費に関連して、熟年者の見守りについては、
民間緊急通報システム「マモルくん」の内容を、町会・自治会、くすのきクラブなどにおいて十分周知し、利用拡大を図ること。
また、「地域見守りのための名簿」を熟年相談室、民生・児童委員など、関係機関の連携に活かし、きめ細かな地域の見守りの輪を広げ、
安心生活応援ネットワークを拡充するとともに、さらなる
地域包括ケアシステムの構築に向けた取り組みが要望されました。
次に、第三目
障害者福祉費に関連して、重度の知的障害者が親亡き後に共同生活できる場として、空き家を
グループホーム等に転用し、利活用することが望まれました。
また、同目に関連して、障害のある学齢期児童を対象とした
放課後等デイサービスは、放課後または学校休業日に
生活能力向上の訓練と居場所の提供を継続的に行うものであるが、小学生から高校生を一緒に預かることは、年齢差・体格差に起因する事故などが心配されることから、施設状況の把握に努め、誰もが安心して通える安全な環境整備を図ることが要望されました。
次に、第二項生活保護費、第一目第一生活保護費に関連して、
生活困窮者自立支援制度は、生活保護に至る前の段階で生活再建を可能とする自立支援策を強化するものであるため、制度の実施に当たっては相談者の状況を踏まえ、綿密な計画を立て、実行していくことが必要となることから、区の所管課はもとより、医療機関、
ハローワーク等の関係団体や民生・児童委員など、地域と連携を図り、本制度の目的が確実に達成できる取り組み方が望まれました。
次に、第十
款子ども家庭費、第一項児童福祉費、第
一目子育て支援費に関連して、保育園におけるゼロ歳児から二歳児の
待機児童解消策として、既存保育園における低年齢児の定員拡大をはじめ、新たに制度化される
小規模保育事業を広く周知するとともに、その整備・促進に努めること。
また、各地域の保育ニーズに応じた認可保育園の開設など、保育施設の拡充方が要望されました。
次に、第三目
児童助成福祉費に関連して、平成二十八年四月に瑞江へ移転する
子ども家庭支援センターは、子育て相談、母子の自立支援のほか、虐待防止に対し重要な役割を担っていることから、さらなる人材育成に努めるとともに、虐待防止については、児童相談所へ職員を継続的に派遣し、専門能力の向上及び連携を強化すること。
また、児童相談所の区移管について、児童虐待に対応する地域連携は、区のほうが幅広い支援体制を構築できることなどから、改めて検討課題を整理し、引き続き都に対して強く働きかけるよう、望まれました。
また、同目に関連して、特定妊婦を行政で支える取組みである
特別養子縁組の拡大を前提とした
新生児里親委託については、児童相談所が取り組んでいない現状であり、江戸川区の支援として選択できないことから、東京都に対して導入を働きかけることが要望されたところであります。
次に、第十一款健康費、第一項保健衛生費、第
一目健康推進費に関連して、区民の死亡原因の三分の一を占めるがんの予防に向けた取り組みは、区民の健康を守る上で必要不可欠な最重要課題である。新たに導入される口腔がん検診及び受診場所を増設した乳がん検診を広く周知するとともに、子育て世代や働き盛りの区民への意識啓発など、受診率の向上に一層努めるよう望まれました。
次に、第
二目健康サービス費に関連して、生活習慣病、とりわけ糖尿病は、病状が進行した場合、さまざまな病気を併発し、人工透析や失明に至るなど、身体的に大きな負担が生じる。
また、高額な医療費負担による生活の破綻が危惧され、同時に区財政にも大きな負担となることから、その重大性に鑑み、予防、早期発見、早期治療の啓発など、保健指導を徹底することが要望されました。
次に、第十二款土木費、第一項土木管理費、第
一目土木計画費に関連して、近年局地的に大雨が降る状況がある中、その豪雨に伴う内水氾濫対策については、都下水道局と連携し、適切な対策を行うとともに、町会・自治会で行っている訓練に水防の観点を取り入れ、自分たちの街は自分たちで守るという機運を高められる支援方が望まれました。
次に、第二項都市計画費、第
二目緑化公園費に関連して、
葛西臨海公園地域については、カヌー競技場の建設や海水浴場の復活など、魅力ある観光地としての可能性を秘めており、水と緑の自然を活かした「東京のハワイ」をコンセプトにした公園整備を推進し、江戸川区の魅力をさらに高めることを検討するよう望まれました。
次に、第十三款教育費、第一項教育費、第
一目教育推進費に関連して、社会状況の変化から、防犯カメラの重要性が高まっている。学校は子どもたちを危険から守る場所でもあることから、安全確保のために、小・中学校の通学路に防犯カメラを早期に設置すること。
また、小学校への登校については、地域の方々の見守りの目が届きやすい班単位で行う登校班の導入を推進することが望まれました。
次に、第二目学務費に関連して、
給食調理業務委託業者の選定については、衛生管理、子どもたちの
アレルギー対応が第一義であるが、区内業者育成の視点とともに、区内業者の持つ地域精通度を活かし、より一層安全な給食を提供することが要望されました。
次に、第三目教育指導費に関連して、二〇二〇年
東京オリンピック・
パラリンピックの開催は、子どもたちがスポーツを意識するよいきっかけである。本区が行うトップアスリートとの交流は、子どもたちのスポーツへの参加意欲を高めるとともに、体力向上につながることから、教育委員会はじめ関係部署が連携して、交流機会を拡充するよう望まれました。
委員会は、第一号議案に対する修正案が提出されましたので、第一号議案と修正案について慎重に審査を行った結果、委員より修正案には反対であるとの意見表明がありました。
また、一委員より、第一号議案には反対であるとの意見表明がありましたので、委員会は、はじめに修正案を採決した結果、賛成少数で否決すべきものと決定しました。
続いて、原案を採決した結果、第一号議案は原案のとおり可決すべきものと決定した次第であります。
次に、第二号議案、平成二十七年度江戸川区
国民健康保険事業特別会計予算でありますが、本議案は平成二十七年度における
歳入歳出予算の総額を歳入歳出それぞれ八百三十六億六百九十五万二千円と定めるほか、一時借入金については、借り入れの最高額を十億円と定めることを。歳出予算の流用については、保険給付費の確保に計上した予算額に過不足を生じた場合におけるこれらの経費の各項間の流用ができることを、それぞれ定めるものであります。
委員会は慎重に審査を行った結果、原案のとおり可決すべきとの多数意見に対し、一部委員より、本議案に反対であるとの意見表明がありましたので、委員会は採決の結果、第二号議案は原案のとおり可決すべきものと決定した次第であります。
次に、第三号議案、平成二十七年度江戸川区
介護保険事業特別会計予算でありますが、本議案は平成二十七年度における
歳入歳出予算の総額を、歳入・歳出それぞれ三百六十八億四千三百十一万九千円と定めるものであります。
委員会は慎重に審査を行った結果、原案のとおり可決すべきとの多数意見に対し、一委員より本議案には反対であるとの意見表明がありましたので、委員会は採決の結果、第三号議案は原案のとおり可決すべきものと決定した次第であります。
次に、第四号議案、平成二十七年度江戸川区
後期高齢者医療特別会計予算でありますが、本議案は平成二十七年度における
歳入歳出予算の総額を、歳入歳出それぞれ百九億二千七百六十五万一千円と定めるものであります。
委員会は慎重に審査を行った結果、原案のとおり可決すべきとの多数意見に対し、一部委員より本議案には反対であるとの意見表明がありましたので、委員会は採決の結果、第四号議案は原案のとおり可決すべきものと決定した次第であります。
終わりに、我が国の
社会経済情勢は平成二十年の
リーマンショック以降、企業の業績が大きく落ち込み、不安定な雇用を生み出し、失業率が悪化するなど、低迷した時期が長く続きました。
しかし、現政権による経済政策によって、ようやく緩やかな改善傾向に向かっていると言われています。こうした中、本区においては、平成十三年から健全財政を目指し、人件費の削減、民間活力の導入を図るとともに、平成二十四年度からは聖域なき全ての事務事業を対象とした見直しを行うなど、徹底した行財政改革を強力に推し進めた結果、三年連続して
財政調整基金を取り崩すことなく予算編成を行うとともに、経常収支比率を四年ぶりに適正水準である七十%台に戻し、基金残高は過去最高、起債残高は過去最低の水準としました。
しかし、近年急増した社会保障経費が歳出の半分以上を占めるという財政構造に変わりはなく、とりわけ本区の主要財源である
財政調整基金調整交付金については、法人住民税の一部国税化や法人実効税率の引き下げといった税制改正による減収を見込まなければならないため、依然として厳しい状況にあります。
また、区政を取り巻く環境としては、老朽化した庁舎・大型施設への対応、学校の適正配置と改築、少子化・高齢化への対応、そしてオリンピック・
パラリンピックを見据えた施策の展開などに要する財政負担などがあります。
このような状況を十分に踏まえ、慎重に審査を重ねた結果、本予算については限られた財源で最大限の区民サービスが実現できる施策が盛り込まれているとともに、健全財政を維持し、将来世代に負担を先送りしないものであることが実証されました。
よって、平成二十七年度の各会計予算を高く評価するものであります。これからもあらゆる施策の検証と見直しを継続させるとともに、予算執行に当たっては、審査の過程で要望した各事項を、今後の区政運営に十分反映することを期待するものであります。
以上をもちまして、当委員会の報告を終わります。(拍手)
○議長(高木秀隆 君) ただいまの委員長報告について、質疑の通告がありませんので、質疑を終結いたします。
第一号から第四号までの各議案について、討論の通告がありますので、これより討論に入ります。
三十三番、瀬端 勇君。
〔三十三番 瀬端 勇君登壇〕(拍手)
◆三十三番(瀬端勇 君) 私は通告に従い、新年度予算に対する反対討論をさせていただきます。
総選挙後、第三次安倍内閣を発足した安倍首相は、戦後七十年という節目の年に、集団的自衛権の立法化をはじめ、戦争する国づくりへの道を突き進んでいます。
しかし、安倍首相自身を含む相次ぐ閣僚による「政治とカネ」の疑惑は、国民の不信を深めています。日本共産党は、その疑惑の根を断つために政党助成金廃止法案に続き、企業団体献金全面禁止法案の国会提出を表明しました。安倍政権によるアベノミクスで、実質賃金は十九カ月連続マイナスとなり、二〇一四年のGDP国内総生産は、
リーマンショック以降五年ぶりのマイナス成長となりました。OECD経済協力開発機構の昨年十二月の報告書では、格差拡大の経済政策では経済成長はできないとして、大企業がもうかれば、それが国民に滴り落ちるという「トリクルダウン」は誤りと分析しました。
世界的ベストセラーを生んだフランス経済学者トマ・ピケティの理論でも、日本や世界の経済の格差拡大が経済成長を阻害していること、富や所得の再配分こそ重要なことを明らかにしました。
我が党は、区の
一般会計予算案に対し、切実な区民要求実現と住民を苦しめ、税金無駄遣いとなる大型公共事業の、それぞれの象徴的な事業を対象に、最小限度の予算修正案を提出させていただきました。新年度予算案には認可保育園の増設計画や特別養護老人ホームの運営費補助など、切実な区民要求を一部反映した事業もありますが、区政の基本的な問題で重要な問題点があり、
一般会計予算、
国民健康保険事業特別会計予算、
介護保険事業特別会計予算、
後期高齢者医療特別会計予算の各議案について、明確に反対するものです。
次に、
一般会計予算の反対理由を述べます。
第一の反対理由は、福祉保育施策などの削減を進め、二十三区最下位の福祉としていることです。江戸川区は、今期四年間で三年連続となる「施策の見直し」を行いました。特に二〇一三年度の見直しは、区の総事業を洗い直し、二十三区平均以上の事業を切り下げ、二十三区で本区だけが実施していない事業は、そのままにされました。
その結果、老人と児童の一人当たりの福祉費は、いずれも二十三区最下位となりました。介護保険認定率が一貫して二十三区最低だから、福祉費がかからず、最低は誇りだとの説明でした。十年前に介護認定が二十三位のとき、江戸川区の老人福祉費は十七位でした。最下位になったのは二〇一三年度で、福祉を大幅に削減した年度に当たります。やはり最下位というのは、削減の結果が反映していると考えます。
十二月の区長への手紙に「夫は七十六歳自分は七十三歳です。三年前から結婚五十年のお祝いが無くなったと聞き、とても残念に思います」とあります。私たちが昨年集めた区民アンケートには、「高齢者、子どもにやさしい江戸川区といわれていたのに今はとても遠い話です」と、福祉切り捨てに対する実感のこもった声が寄せられています。
保育行政では、保育園の民営化が見直され、二十三区中九区しか行っていません。江戸川区が培ってきた保育の力の継承もできない民営化を見直し、必要な職員採用を行うべきです。子どもが心も体も健やかに成長するために、必要な午睡を五歳児にはさせないような決め方は、本当に現在の子どもたちの置かれている状況を認識しているとは言えません。午睡のスペースが足りなくなっている現状もあり、改善すべきは保育環境です。
その上さらに、暫定で子どもを詰め込むやり方は問題です。認可保育園の増設で、待機児解消を図るべきです。
また、企業立の保育園の職員の大量退職の実態を把握していない区の対応も問題です。子どもたちがどんな保育施設で保育されていようとも、最善の保育環境を整えていくことが区の責任です。江戸川区は今期、過去最高となる百五十八億円の積み立てを行い、主要六基金の総額は千二百三十八億円となりました。一方の区債残高は百四十三億円で、超健全財政となっています。
そうであるなら、「住民福祉の増進」という地方自治の本旨に立ち、積立基金の一部を活用して、「福祉の江戸川」を復活させるべきです。
第二の反対理由は、スーパー堤防、特定整備路線など、住民を苦しめ、税金無駄遣いの大型公共事業を強行する姿勢です。篠崎公園地区では、スーパー堤防事業ではやらないはずの用地買収が、土地区画整理事業対象地域では、八十七件中五十一%の四十四件も、先行買収されています。しかし、「スーパー堤防では用地買収をしていません」と実態に反し、矛盾する区の答弁は納得できません。
異常なまでの先行買収により、スーパー堤防事業が決定されたかのような既成事実をつくってきました。百二十一権利者のうち、残っているのが四十三軒のみです。広い道路、新しい公園ができたとしても、住民がいなくなってしまっては、町壊しそのものと言わざるを得ません。土地区画整理事業として認可され、北小岩一丁目東部地区のような直接施工を行い、残る住民を脅かし追い出すようなことは、どんなことがあっても自治体としてやるべきではありません。町づくりは、住民あってのこと。住民が主人公でなければなりません。
特にお寺や墓地所有者、使用者の半数近くが反対している実態を真摯に受けとめるべきです。そして区民の命と財産を守るためというなら、江戸川の上流四百カ所以上ある重要水防箇所などの未整備の堤防改修こそ、急ぐべきです。治水に役立たず、莫大な税金がかかる住民犠牲のスーパー堤防事業は、中止、撤回すべきです。
平井二丁目の特定整備路線補助第百四十四号線は、二月二十四日、国の事業認可を受けました。都の紹介に対し、住民の声も聞かずに江戸川区が選定した路線でした。事業期間は二〇一四年度から二〇二〇年度までのわずか六年間です。一昨年十月の初めての説明会での東京都の第五建設事務所の課長による「強制執行の権利がある」という説明が、現実味を帯びています。大体、旧中川に橋をかける計画もないこの道路は、道路交通上全く不要な道路です。総合危険度ランク五という耐震や耐火に課題のある建造物が多く、年金生活の高齢者の多い地域でもあります。ここでの区による不燃化促進事業や特区事業も、百四十四号線の道路づくり優先でなく、初期消火態勢の強化や耐震性を向上させ、何より命を守る防災のための町づくりを優先すべきです。
第三の反対理由は、区役所庁舎を区民参加もなしに、移転、建て替えしようとしている問題です。区役所は区民のための仕事をする区民共有の財産です。年月の経過とともに老朽化が避けられない区役所の庁舎を、いつ、どのように建て替えるか、どこに、どのような庁舎をつくるかは、区民にとって大切な問題です。ガラス張りの情報公開のもと、広く区民の声を集め、区民参加でよく話し合い、区民合意のもとに進められるべきではないでしょうか。
ところが、この問題を最初に話し合った「公共施設のあり方区民懇話会」には、区民参加の象徴ともいうべき公募の区民委員の参加は一人もなく、今後、同時に進めるという「建設」と「跡地利用」の二つの検討会などへの区民参加についても、明確な答えは示されませんでした。本会議での区長答弁のとおり、「議会は区民の代表」ですが、区長と議会という区役所の中だけで決めていくということで、区民の納得が得られるでしょうか。
議員研修会での卯月盛夫早稲田大学教授の講演で紹介された立川市の「市民百人委員会」の教訓にもあるように、とりわけ行政と議会は新庁舎建設のプロセスに透明性と民主的手続を確保し、区民と共有することを通じて、区民参加と共同で進めるべきです。
第四の反対理由は、教育行政の冷たい姿勢です。子どもと教育をめぐる事件が多発し、貧困が子どもたちをますます苦しめています。子どもがいじめや体罰で命を落とすような社会や学校をつくってはなりません。子育て支援の充実、三十五人学級や教職員増員などの教育条件整備が求められていますが、区は独自の教職員採用もせず、冷たい姿勢です。少人数学級は、日本PTA全国協議会、全国校長会なども求めており、保護者、教育関係者、国民の長年にわたる教育要求です。
二月二十三日、安倍首相が日本共産党の国会質問に対し、「三十五人学級の実現に向けて努力したい」と答弁しましたが、これは注目すべき変化です。今、三十五人学級の全学年実施を国や都に求めるべきときにもかかわらず、区教委は養成するとの明確な態度を示しませんでした。すくすくスクールと学童クラブの一層の充実のためには、正規の指導員の採用が必要です。子どもと触れ合う仕事は、継続と研修が専門性を育みます。非常勤職員だけで七十三校の「すくすく」の専門性が維持できるか、懸念されます。
また、学童クラブのおやつを復活してほしいという声にこたえるべきです。特に新一年生は四月一日から、一日保育となります。保育園ではおやつが生活の一部でした。せめて一日保育の日はおやつを持たせ、子どもと保護者の声にこたえるべきです。
次に、各特別会計予算について申し上げます。国民健康保険事業特別会計について、約十九万人の国保加入者の一人当たり保険料は、毎年のように値上げされています。医療費の増加に加え、二年間の減額措置廃止と、高額療養費の一般財源からの補填をやめたことによる値上げ。このままでは、払いたくても払えない世帯が、ますます増加していきます。短期証や資格証の発行が増え続けていることに、区民の実態が示されています。来年度は国から、保険者支援制度の拡充として千七百億円交付されることを活用し、低所得者対策を拡充し、保険料は引き下げるべきです。
保険財政共同安定化事業の拡大で、一円からの医療費の支払いを全て東京都として行うことから、既に財政的には広域化が進んでいます。広域化は、今までの一般財源の繰り入れをなくし、二十三区の統一保険料方式がどうなるか懸念され、保険料のさらなる値上げにつながり、反対するものです。
介護保険事業特別会計予算では、介護準備基金などの活用で、基準保険料を百円値上げという最小限に抑えられたことは、区民にとって朗報と言えます。
しかし、新年度の介護報酬改定により、介護報酬全体は二・二七%という過去最大の削減となり、特養ホームやグループホームは六%もの削減とされました。介護報酬の削減は、介護給付サービスの低下につながりかねず、高齢化社会における介護社会保障の充実という増税の目的にも逆行します。かつて介護従事者の処遇改善を保険料や利用料など、被保険者の負担に影響せずに、国の負担で行ったこともあり、それさえやらないとは許されません。
最後に、後期高齢者医療特別会計について申し上げます。高過ぎる後期高齢者医療保険料の軽減のために設けられる「特例軽減」を二〇一七年度から段階的に縮小、廃止されることが明らかにされました。被保険者が約半数、八百六十七万人に、総額約八百十一億円の値上げとされています。もともと高齢者だけを囲い込む差別的医療保険制度である上に、保険料の抑制制度まで改悪すれば、ますます高齢者を医療から遠ざけることになり、「姥捨て山」を強めることにもなりかねません。
以上で、日本共産党の反対討論といたします。(拍手)
○議長(高木秀隆 君) 以上で、討論を終結いたします。
お諮りいたします。
第一号から第四号までの各議案について、反対の意見表明がありますので、これより順次採決いたします。
はじめに、第一号議案、平成二十七年度江戸川区
一般会計予算について、原案のとおり決するに賛成の議員の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(高木秀隆 君) 起立多数であります。したがって、第一号議案は原案のとおり決定いたしました。
次に、第二号議案、平成二十七年度江戸川区
国民健康保険事業特別会計予算について、原案のとおり決するに賛成の議員の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(高木秀隆 君) 起立多数であります。したがって、第二号議案は原案のとおり決定いたしました。
次に、第三号議案、平成二十七年度江戸川区
介護保険事業特別会計予算について、原案のとおり決するに賛成の議員の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(高木秀隆 君) 起立多数であります。したがって、第三号議案は原案のとおり決定いたしました。
次に、第四号議案、平成二十七年度江戸川区
後期高齢者医療特別会計予算について、原案のとおり決するに賛成の議員の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(高木秀隆 君) 起立多数であります。したがって、第四号議案は原案のとおり決定いたしました。
次に、第五号から第二十四号及び第二十七号の各議案について、総務委員会における審査の経過と結果の報告を求めます。総務委員会委員長、福本光浩君。
〔総務委員会委員長 福本光浩君登壇〕(拍手)
◎総務委員会委員長(福本光浩 君) ただいま報告を求められました各議案について、総務委員会における審査の経過と結果の報告を申し上げます。
はじめに、全会一致で結論に至った議案について申し上げます。
第五号議案、平成二十六年度江戸川区
一般会計補正予算第五号でありますが、今回の補正予算は、
歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ百三十六億七千五百三十一万円を追加し、
歳入歳出予算の総額を、歳入歳出それぞれ二千三百七十一億三千四百二万四千円とするほか、繰越明許費の追加及び変更、並びに特別区債を追加するものであります。
以下、審査の概要について申し上げます。
まず、歳入については、特段申し上げることはございません。
歳出、第二款総務費、第一項総務管理費に関連して、委員より、基金積立てと東京富裕論の考え方について質問があり、執行部より、今回は、平成十九年度に策定された「学校施設改築の基本的な考え方」に基づき、毎年学校改築基金へ約三十三億円程度積み立てるとともに、使途に幅がある
財政調整基金へ約百四十三億円積み立てるものである。
また、東京富裕論に対する考え方については、東京に税収が集中していることに端を発し、地方法人課税の見直しなどが起きているが、首都東京は極度の企業集中や人口流入など、都市特有の問題があり、交通、都市基盤、さらには少子高齢化などに対するハード、ソフトにわたる膨大な行政需要がある中で、収入部分だけを見て論じられているものであり、特別区が抱える実情について正しく認識した上で論ずるべきである。
今後もこの問題に対して特別区の考え方を二十三区全体で主張していくとの答弁がありました。
これに対し委員より、積立ての方針については大事な観点であり、理解するものである。
また、東京富裕論が出ているが、特別区は特有の行政需要を抱えており、本区の財政も決して余裕のあるものではなく、区民の安全安心な生活を守るためには安定した区政運営が欠かせないという観点から、基金を十分に備える努力と工夫を重ねていくことが要望されました。
また委員より、福祉の江戸川区を自負するためにも、基金を活用し、施策の見直しによって廃止された福祉施策の復活及び二十三区で本区のみ実施していない施策を実施すべきであるとの意見開陳がありました。
また、同項に関連して、委員より、地方版総合戦略の概要について質問があり、執行部より、昨年十二月に、約五十年後も一億人の人口を維持できる目標等を掲げた国の「まち・ひと・しごと創生総合戦略」が定められた。
これを受け、本区においても、今後、同戦略を策定することとなる。
その内容は、本区の基本計画及び長期計画に則った形で、主に人口に焦点を当てたものになると予想されるが、詳細はこれから研究していきたいとの答弁がありました。
これに対し委員より、江戸川区版の創生総合戦略策定にあたっては、区議会も共に参画し、本区の実情に合致したものにしていきたいとの意見開陳がありました。
次に、第六款健康費、第一項健康費に関連して、委員より、ワクチンの定期接種化への動向と任意接種ワクチンへの一部助成について質問があり、執行部より、B型肝炎、おたふくかぜ、ロタウイルスの三種類のワクチンは、今後定期接種化に向けて検討されており、B型肝炎については、早ければ平成二十八年度から実施される見込みである。
また、任意接種に対する一部助成については、今後定期化されるワクチンが法制度化されるため、国の動向を見極めながら検討していきたいとの答弁がありました。
これに対し委員より、区民のさらなる健康維持を図るため、定期化されるまでの間についても、費用を一部助成するよう望まれました。
次に、第七款産業振興費、第一項商工費に関連して、委員より、今回補正予算を組んで実施する商品券まつりの概要について質問があり、執行部より、今年六月から八月の実施に向け準備している「区内共通商品券まつり」は、国や都の補助金を活用して行うものである。従来本区で実施している割引型の商品券ではなく、プレミアム付きの商品券を使用し、区内の消費を喚起することによって、地域経済の活性化を図るものである。
また、商店会非加盟店でも使用できるよう、区商連と連携しながら調整を進めていくとの答弁がありました。
これに対し委員より、商店街が活気づくとともに、区民に対しても、利便性の高い商品券となるよう、区商連と緊密な連携のもと本事業を推進していくこと。
また、個店を守るための商店街振興と、商店街自身を守るためにも、チェーン店も含めた、商店会への加盟を促進する取組み方が望まれました。
次に、第六号議案、平成二十六年度江戸川区
国民健康保険事業特別会計補正予算第四号でありますが、今回の補正予算は、
歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ一億二千八百三十七万六千円を追加し、
歳入歳出予算の総額を、歳入歳出それぞれ七百四十一億七千五百六十一万八千円とするものであります。
次に、第七号議案、平成二十六年度江戸川区
介護保険事業特別会計補正予算第四号でありますが、今回の補正予算は、
歳入歳出予算の総額から、歳入歳出それぞれ七億三千八百万円を減額し、
歳入歳出予算の総額を、歳入歳出それぞれ三百六十三億七百九十九万六千円とするものであります。
次に、第八号議案、平成二十六年度江戸川区
後期高齢者医療特別会計補正予算第四号でありますが、今回の補正予算は、
歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ一億四千三百七十二万七千円を追加し、
歳入歳出予算の総額を、歳入歳出それぞれ百六億四千五百四万八千円とするものであります。
次に、第九号議案、江戸川区
行政手続条例の一部を改正する条例は、行政手続法の改正に伴い、処分及び行政指導に関する手続について、行政指導の方式、行政指導の中止等を求める制度及び処分等を求める制度を設けるほか、規定を整備するものであります。
次に、第十号議案、江戸川区
教育委員会教育長の給料等に関する条例の一部を改正する条例及び、第十一号議案、江戸川区
特別職報酬等審議会条例の一部を改正する条例並びに、第十二号議案、江戸川区行政委員会の委員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例は、いずれも地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正に伴い、規定を整備するものであることから、委員会は一括して審査を行いました。
次に、第十三号議案、江戸川区
事務手数料条例の一部を改正する条例は、建築基準法の改正に伴い、建築主事が第三者機関に建築物の構造計算適合性判定を依頼する際の手数料を廃止するとともに、確認審査が比較的容易にできる構造計算について、専門的な知識及び技術を有する建築主事が審査を行う場合の手数料等を定めるほか、規定を整備するものであります。
次に、第十四号議案、江戸川区
建築審査会条例の一部を改正する条例は、マンションの建て替えの円滑化等に関する法律の改正により、同法に基づく容積率制限の緩和許可に対する同意、当該許可に関する審査請求の裁決について、建築基準法の規定を準用し、建築審査会の審議事項とするほか、規定を整備するものであります。
次に、第十五号議案、江戸川区
介護保険条例の一部を改正する条例は、平成二十七年度から平成二十九年度までの各年度における保険料率を定めるとともに、介護認定審査会の委員の定数を増員するほか、規定を整備するものであります。
次に、第十六号議案、江戸川区
指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに
指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準を定める条例は、介護保険法の改正に伴い、
指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに
指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準を定めるものであります。
次に、第十七号議案、江戸川区
地域包括支援センターの職員及び運営に関する基準を定める条例は、介護保険法の改正に伴い、
地域包括支援センターの職員及び運営に関する基準を定めるものであります。
次に、第十九号議案、江戸川区乳児養育手当の支給に関する条例の一部を改正する条例は、児童福祉法の改正に伴い、乳児養育手当の受給資格に、認定こども園及び地域型保育事業における保育を受けていないことを加えるものであります。
次に、第二十号議案、江戸川区
教育認定子どもの
利用者負担額を定める条例及び第二十一号議案、江戸川区
保育認定子どもの
利用者負担額を定める条例は、いずれも、子ども・子育て支援法の制定に伴い、幼稚園等及び認可保育所等を利用する場合の
利用者負担額等を定めるものであることから、委員会は一括して審査を行いました。
次に、第二十二号議案、江戸川区プールの基準に関する条例の一部を改正する条例は、就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律の改正に伴い、届出によりプールを経営することができる施設に、幼保連携型認定こども園を加えるほか、規定を整備するものであります。
次に、第二十三号議案、江戸川区地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例は、東京都市計画JR小岩駅周辺地区地区整備計画のうち、二地区の地区整備計画の名称を改めるとともに、南小岩六丁目景観形成地区の区域には、建築物の用途の制限等に係る規定を加えるほか、東京都市計画篠崎駅西部地区地区整備計画区域の計画街区に住居街区Aの三を加えるものであります。
委員会は、以上の各議案について、慎重審査の結果、いずれも全会一致、原案のとおり可決すべきものと決定した次第であります。
次に、意見の分かれた議案について申し上げます。
はじめに、第十八号議案、江戸川区住まいの
改造助成条例の一部を改正する条例は、受益者負担の適正化を図るため、所得段階に応じ助成割合を細分化するとともに、助成の対象となる工事費用の限度額を設けるほか、規定を整備するものであります。
一委員より、今回の改正は、介護保険の二割負担導入に合わせるものであり、応能負担原則の観点から理解できる面もあるが、本事業は福祉の江戸川区を象徴するものであり、所得制限を設けるべきではないことから賛成できないとの意見表明がありました。
委員会は、反対意見のあった第十八号議案について、採決の結果、原案のとおり可決すべきものと決定した次第であります。
次に、第二十四号議案、江戸川区
住宅等整備事業における基準等に関する条例の一部を改正する条例は、事業区域面積が三百平方メートル以上の事業については、建築物の用途にかかわらず条例の適用対象とするとともに、建築計画の近隣周知等について定めるものであります。
委員より、本条例案を改正する意義について質問があり、執行部より、共同住宅等の整備事業を進めるにあたり、一定敷地規模以上のものについては、緑地空間や、駐車駐輪場の設置など、協議対象を拡充し、みどり豊かで良好な住環境を確保するためであるとの答弁がありました。
これに対し委員より、建築計画の近隣周知の拡大や、
待機児童解消策として二百戸以上の共同住宅における保育所の設置協議を具体化するなど、区民の住環境をより良くするという考え方は、本区のまちづくりにとって、重要な第一歩である。今後も区民の目線に立ち、近隣住民と良好なコミュニケーションを構築しながらも、開発業者に条例を遵守させ、事業を進めていくことが要望されました。
これに対し一部委員より、改正の意図については理解できる部分もあるが、中小の開発業者にとっては厳しい規制となり、関係者との合意形成が十分ではないという状況の中での条例改正は時期尚早と考えられることから、反対であるとの意見表明がありました。
委員会は、反対意見のあった第二十四号議案について、採決の結果、原案のとおり可決すべきものと決定した次第であります。
次に、第二十七号議案、江戸川区
国民健康保険条例の一部を改正する条例は、基礎賦課額の保険料率及び賦課限度額等を改めるとともに、低所得者に対する保険料均等割額の軽減の対象となる世帯の所得基準額を引き上げるほか、規定を整備するものであります。
一委員より、被保険者の一人あたりの保険料の値上げにつながる本議案については反対であるとの意見表明がありました。
委員会は、反対意見のあった第二十七号議案について、採決の結果、原案のとおり可決すべきものと決定した次第であります。
次に、第四十二号発議案及び第四十六号発議案については、鋭意審査を行いましたが、結論に至りませんでした。
以上をもちまして、当委員会の報告を終わります。(拍手)
○議長(高木秀隆 君) お諮りいたします。
ただいまの委員長報告について質疑並びに討論を省略し、委員長報告のとおり決するにご異議ありませんか。
〔「異議なし」「異議あり」と呼ぶ者あり〕
○議長(高木秀隆 君) 何号に異議がありますか。
〔「第十八号と第二十七号に異議があります。」と呼ぶ者あり〕
〔「第十九号議案に異議があります。」と呼ぶ者あり〕
〔「第二十四号議案に異議があります。」と呼ぶ者あり〕
○議長(高木秀隆 君) 藤澤議員。
◎三十一番(藤澤進一 君) 議会運営委員会決定の議事進行と異なりますので、その取り扱いについて協議をするため、暫時休憩をお願いいたします。
○議長(高木秀隆 君) ただいまの議事進行について協議をしたいと思いますので、理事会メンバーは議長前に集合してください。
在席のまま、暫時休憩いたします。
〔休憩 午後二時二十六分〕
〔再開 午後二時二十六分〕
○議長(高木秀隆 君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
ただいま協議の結果、休憩して議事を調整いたしますので、暫時休憩いたします。
〔休憩 午後二時二十六分〕
〔再開 午後四時四十分〕
○議長(高木秀隆 君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。この際、会議時間を延長いたします。
本会議における議事進行は、あらかじめ議会運営委員会において決定し、全議員に周知の上、行うこととなっておりますが、本会議直前まで滝沢泰子君の態度表明が確認できず、予定した議事進行にない態度表明があったため、議事進行を再度調整し、議会運営委員会で決定する手続を行いました。
結果として、円滑な議会運営が妨げられ、議会運営委員会理事会及び議会運営委員会を開き、調整を行うなどの時間を要することとなりました。その調整手続が終了いたしましたので、休憩前に引き続きお諮りいたします。
第十八号、第十九号、第二十四号及び第二十七号の各議案に異議が出ましたので、お諮りいたします。
はじめに、異議があります第十八号、第十九号、第二十四号及び第二十七号の各議案を除く他の議案について、委員長報告のとおり決するにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高木秀隆 君) ご異議なしと認めます。したがって、第五号から第十七号及び第二十号から第二十三号までの各議案は、いずれも原案のとおり決定しました。
次に、異議があります議案について順次採決いたします。
はじめに第十八号議案、江戸川区住まいの
改造助成条例の一部を改正する条例について、原案のとおり決するに賛成の議員の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(高木秀隆 君) 起立多数であります。したがって、第十八号議案は原案のとおり決定しました。
次に、第十九号議案、江戸川区乳児養育手当の支給に関する条例の一部を改正する条例について、原案のとおり決するに賛成の議員の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(高木秀隆 君) 起立多数であります。したがって、第十九号議案は原案のとおり決定しました。
次に、第二十四号議案、江戸川区
住宅等整備事業における基準等に関する条例の一部を改正する条例について、原案のとおり決するに賛成の議員の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(高木秀隆 君) 起立多数であります。したがって、第二十四号議案は原案のとおり決定しました。
次に、第二十七号議案、江戸川区
国民健康保険条例の一部を改正する条例について、原案のとおり決するに賛成の議員の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(高木秀隆 君) 起立多数であります。したがって、第二十七号議案は原案のとおり決定しました。
次に、第二十五号及び第二十六号議案について、建設委員会における審査の経過と結果の報告を求めます。建設委員会委員長、川口俊夫君。
〔建設委員会委員長 川口俊夫君登壇〕(拍手)
◎建設委員会委員長(川口俊夫 君) ただいま報告を求められました各議案について、建設委員会における審査の経過と結果の報告を申し上げます。
はじめに、第二十五号議案、特別区道の路線認定については、都市計画による道路整備並びに開発行為の寄付などに伴い、中央一丁目千五百三十四番一地先から、中央二丁目七百六十八番二地先に至る路線ほか、六路線を認定するものであります。
次に、第二十六号議案、特別区道の路線廃止については、上一色中橋の架替え並びに都市計画による道路整備に伴い、上一色三丁目三百三十八番地先から、西小岩一丁目九百五十三番地先に至る路線ほか、一路線を廃止するものであります。
委員会は、両議案について現地視察のうえ審査を行った結果、第二十五号及び第二十六号議案については、いずれも全会一致、原案のとおり可決すべきものと決定した次第であります。
以上をもちまして、当委員会の報告を終わります。(拍手)
○議長(高木秀隆 君) お諮りいたします。
ただいまの委員長報告について、質疑並びに討論を省略し、委員長報告のとおり決するにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高木秀隆 君) ご異議なしと認めます。したがって、第二十五号及び第二十六号議案は原案のとおり決定いたしました。
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△日程第二 庁舎移転問題の委員会報告及び表決
○議長(高木秀隆 君) 日程第二、庁舎移転問題の委員会報告及び表決。
庁舎移転問題について、庁舎移転問題検討特別委員会における調査の経過と、検討結果の報告を求めます。庁舎移転問題検討特別委員会委員長、八武崎一郎君。
〔庁舎移転問題検討特別委員会委員長 八武崎一郎君登壇〕(拍手)
◎庁舎移転問題検討特別委員会委員長(八武崎一郎 君) ただいま、報告を求められました庁舎移転問題検討特別委員会における調査の経過と検討結果の報告を申し上げます。
本委員会は、江戸川区役所本庁舎移転問題について、調査・検討を行い、移転候補地を選定する目的で設置されたものであります。
はじめに、当委員会の検討概要については、お手元に配付いたしました調査・検討結果報告書のとおりですので、口頭での報告を省略させていただきます。
次に、現庁舎の現状と課題について申し上げます。
第一に、現庁舎の耐久性と耐震性でありますが、本庁舎南棟は、昭和三十七年に建設され、既に五十二年が経過しています。一般的に鉄筋コンクリートの耐用年数は五十年から六十五年と推定されるため、かなり劣化が進んでいると考えられます。
また、耐震性については、平成十八年に耐震工事を実施し、耐震性能を示すIs値は基準の〇・六に対して一割増しの〇・六六を確保しています。しかし、災害対策に活用される官公庁施設の目標Is値である〇・九には達していません。
第二に、現庁舎の維持管理経費でありますが、庁舎を維持管理するため、過去三十年間に内装、外装、防水等の建築工事や電気、空調等の設備工事などを行い、その経費は約四十三億円です。今後も現庁舎を三十年間使用していくことになれば、維持費として約八十一億円の経費が必要であると試算されます。
第三に、省エネルギー対策でありますが、現庁舎は断熱性と気密性に乏しく、建物の構造上、太陽光発電や中水・雨水利用などの省エネルギー対策の設備を導入することも困難な状況です。
第四に、バリアフリー化でありますが、庁舎のバリアフリー化については、北棟のエレベーターやスロープ、手すりの設置など、建物の構造上整備することができない箇所があり、高齢者や障害者にとって不便な施設となっています。
第五に、来庁者の利便性でありますが、他区では、いずれも最寄駅より一分から十二分程度の徒歩圏内にありますが、本区の最寄駅は新小岩駅あるいは、船堀駅となるため、バスを利用して来庁することになります。さらに、バスを二系統以上乗り継がなければ来庁できない地域も数カ所に及んでいます。
また、庁舎が狭隘化しているため、関連する窓口を近くに配置できず、フロアの移動が必要になる場合があります。
さらに、周辺の民間施設を借用しているため、庁舎が分散化しているなど、区民サービスの面で非常に不便が生じており、加えて、高額な費用負担も生じています。
また、職員一人あたりの床面積を二十三区で比較すると、二十三区の中で二番目に狭い面積となっています。なお、一番面積が狭い区については、新庁舎建設に向けて、基本構想策定に着手しています。
次に、本区の行政ニーズにふさわしい庁舎面積について申し上げます。総務省の算定基準によれば、約四万平米の延床面積が必要と試算されます。
また、他区で計画中、または建設中の事例からも同程度必要であると試算されます。
次に、現所在地での建て替えについて、申し上げます。
現所在地での建て替えを考えた場合、昭和五十三年に施行された日影規制により、現在の敷地では約一万五千平米の建物となるため、現在の延床面積一万七千四百二十九平米の確保さえ困難となります。また、仮庁舎の用地・建設費と移転費などの経費が約三十五億円必要となります。
次に、移転候補地について申し上げます。
「公共施設のあり方懇話会」において、本庁舎に限らず、順次、耐用年数を迎える大規模施設の建設候補地として、今後創出される大きな土地や区有地が次のとおり示されました。
第一に、船堀四丁目の都有地。
第二に、東篠崎の都有地。
第三に、小松川・平井地区の区有地。
以上の候補地について、「公共施設のあり方懇話会」では、アクセス面やタワーホール船堀に隣接し利便性が向上する点などを考慮して、本庁舎の移転候補地として船堀の都有地が適地ではないかとの方向性が示されております。
次に、本庁舎を移転することになったときの跡地利用の考え方でありますが、執行部より、現在、跡地利用については全くの白紙であり、移転が決定されれば、今後、検討体制を整え、周辺地域一帯の賑わい創出につながる跡地活用プランを検討していくこと。
また、跡地利用と庁舎移転の検討は並行して行っていく、とのことでありました。なお、検討組織のメンバーは、区議会議員、学識経験者、地域住民、各種団体等で構成し、多角的に議論していくとの方向性が示されたところであります。
次に、各委員から出された意見について申し上げます。
委員より、庁舎移転問題にあたり、次の三点に重点を置いて調査・検討を行った。@現庁舎を今後も使用していくことの困難さ。A本庁舎を船堀に移転したときの区民へのメリット。B本庁舎跡地の有効活用。以上の点について、執行部へ質したところ、極めて重要な視点から納得できる答弁を得ることができた。
また、現庁舎は、これまで本区の中心部と言えるこの地に五十有余年、先人の懸命な努力と区民の協力と議会により支えられ、愛され、活用されてきた。しかし、現在では、人口分布や地域環境も変わり、南北地区の開発・発展に伴い、区の中心部も変化している。
こうした中で、区民の利便性などを総合的に考慮した結果、本庁舎の移転候補地は「船堀四丁目都有地」が最適であるとの結論に至ったとの意見表明がありました。
また委員より、南棟は地区五十二年が経過しコンクリートの耐用年数を迎えている。また、バリアフリーの整備状況や庁舎の分散化などの機能面から見ると、区民にとって大変不便な状況であると認識している。
よって、庁舎の建て替えは必要であり、移転候補地については、交通の利便性と用地確保の状況などを踏まえ、他の候補地より船堀四丁目地区が最適な移転候補地であるとの意見表明がありました。
また委員より、現庁舎は耐震補強を行っているが、災害応急対策活動に必要な官公庁施設などの目標Is値〇・九に達していない。
現実に、東日本大震災の際には、庁舎の一部が壊れ、交通規制が本庁舎周辺に敷かれたことも周知の事実である。発災時において災害対策本部が置かれる危機管理室が、五階に設置されていることと、六十八万区民の命を守るために必要な機能を発揮できるのかについて疑問が残る。
本来、本庁舎に集約されるべき、各部各課の機能も周囲に分散され、住民サービスの面や事務・事業の多様化の観点からも不便であることは否めない。
よって、新たに大きな用地が確保できる状況、公共交通や区内各地域からの利便性を考慮すると、他の候補地と比較しても、船堀四丁目都有地が移転候補地として最適であるとの意見表明がありました。
また委員より、庁舎建て替えと移転のための積立はしていないが、重要な区民施設を中心にこれまで改善に努力し、健全財政に努め、区益を損なわなかったことなどを考慮し、建て替えと移転に賛成するとの意見表明がありました。
また一部委員より、庁舎建設は五十年あるいは六十年に一度の大事業であり、建設費は多額の予算を費やすことから、早急に結論を出すのではなく、区民への情報公開と区民参加のもと、時間をかけて慎重な検討を重ねるべきとの意見表明がありました。
以上、庁舎移転問題について、さまざまな観点から総合的に調査するとともに、現所在地での建て替えを含め、複数の候補地について検討を行いましたが、結論について意見の一致を見られなかったため、採決の結果、江戸川区役所本庁舎の移転候補地として、江戸川区船堀四丁目八百九十一番外十三筆の「船堀四丁目都有地」を選定することに決定した次第であります。
なお、本件については、少数意見の留保がなされております。
また一部委員より、報告書の記載のとおり、その他の意見がありましたので、それぞれ申し添えます。
以上をもちまして、当委員会の報告を終わります。(拍手)
○議長(高木秀隆 君) ただいまの委員長報告について、質疑の通告がありませんので、質疑を終結いたします。
庁舎移転問題について、少数意見の留保がありますので、これより少数意見の報告を求めます。九番、大橋美枝子君。
〔九番 大橋美枝子君登壇〕(拍手)
◎九番(大橋美枝子 君) 私は、日本共産党を代表し、ただいま報告を求められました少数意見を申し上げます。
二〇一二年七月「公共施設のあり方懇話会」が設置され、区長から、区庁舎やグリーンパレス、総合体育館など、老朽化した公共施設の今後の方向について、自由な意見を述べ、夢を語ってほしいと提起されました。二〇一三年三月の三回目の懇話会で、区長から、船堀四丁目都営住宅跡地の取得について、庁舎の移転用地として都に申し出たいと諮問されました。
私は、その懇話会の場でも、高齢化社会の対応など、さまざまな施策が求められる中で、庁舎の建て替え、移転は慎重に判断すべきであると発言しましたが、都有地の確保が多数意見でした。この懇話会は区議会各会派と区長任命の各団体代表者だけで、公募による区民代表は一人も参加していません。
昨年十月に突然、今回の委員会が提案され、設置されました。日本共産党は、庁舎移転問題を今の時期に急いで決めるのではなく、区議選終了後に慎重な審議をして判断するべきだと、委員会設置に反対の意見を述べました。
特別委員会が開催され、視察や研修会、数回の議論が行われましたが、予算もスケジュールも明らかにされないまま、区民の意見も聞かず、今回で結論を出すことは、余りにも性急です。執行部は、移転が決定された後、庁舎の検討委員会及び跡地検討委員会を設置して、区民の声を聞くとしていますが、移転そのものの意見を聞く、公募の区民を含めた委員会を設けるべきです。
そもそも、区庁舎は区民共有の財産であり、区民のための仕事をする場です。その移転を区民の声も聞かずに、改選前の区議会で決めるのは、民主主義と住民自治に照らしても間違っています。広報えどがわでも全く情報が知らされていません。懇話会の議事録は公開されていません。圧倒的多数の区民が知らないうちに重要事項を議会で決めることは、議会の信頼を失います。
移転、建て替えについては、賛成、反対、いろいろ意見があると思います。多額の予算が予想され、区政全体にも影響します。五十年か六十年に一度あるかどうかという大問題です。区民に対する情報公開と、区民参加のもとで、慎重な検討のための時間を十分保障し、検討を重ねていくことを求め、本日、採決をすることに反対するものです。
以上で、日本共産党の少数意見の報告といたします。
○議長(高木秀隆 君) 以上で、少数意見の報告を終わります。
ただいまの少数意見の報告について、質疑の通告がありませんので、質疑を終結いたします。
これより採決いたします。
庁舎移転問題について、委員長報告のとおり決するに賛成の議員の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(高木秀隆 君) 起立多数であります。したがって、庁舎移転問題については、委員長報告のとおり決定いたしました。
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△日程第三 請願・陳情の委員会報告及び表決
○議長(高木秀隆 君) 日程第三、陳情の委員会報告及び表決。
生活振興環境委員会に付託した各陳情について、
生活振興環境委員会における審査の経過と結果の報告を求めます。
生活振興環境委員会委員長、関根麻美子君。
〔
生活振興環境委員会委員長 関根麻美子君登壇〕(拍手)
◎
生活振興環境委員会委員長(関根麻美子 君) ただいま、報告を求められました各陳情について、
生活振興環境委員会における審査の経過と結果の報告を申し上げます。
まず結論に至ったものより申し上げます。
第二百二十一号、江戸川区歩行喫煙及びポイ捨ての防止等に関する条例に罰則を加えることを求める陳情でありますが、本陳情はタバコのポイ捨てをなくすため、江戸川区歩行喫煙及びポイ捨ての防止等に関する条例に罰則を追加することを求めるものであります。
委員会は、慎重に審査を行った結果、委員より、タバコのポイ捨てをなくしたいという陳情者の思いは理解できるが、本条例を制定した趣旨は、ポイ捨て禁止を定義することで、地域の皆さんが長年取り組んできた環境運動をさらに盛り上げ、結果として、歩行喫煙とポイ捨てがないまちを目指すことである。よって、本区では罰則をもって取り締まるというやり方はなじまない。
本区は、これまで、地域住民、事業者及び行政が連携し、「環境をよくする運動」をはじめとした地域活動に積極的に取り組んだ結果、モラル向上の機運が高まり、着実にタバコのポイ捨てが減少してきている。こうした状況を考慮すると、モラル向上のための意識啓発活動を一層推進することが重要であると考える。また、罰則による抑止効果については、費用対効果の面で疑問があることから、本陳情には賛成できないとの意見がありました。
これに対し、一部委員より、罰則による抑止効果が期待されることから、本陳情の願意は妥当であり、採択すべきとの意見がありました。
委員会は採決の結果、不採択すべきものと決定した次第であります。
なお、第二百三号陳情については、鋭意審査を行いましたが、結論には至りませんでした。
以上をもちまして、当委員会の報告を終わります。
○議長(高木秀隆 君) お諮りいたします。
ただいまの委員長報告について、質疑並びに討論を省略し、委員長報告のとおり決するにご異議ありませんか。
〔「異議なし」「異議あり」と呼ぶ者あり〕
○議長(高木秀隆 君) 何号に異議がありますか。
〔「第二百二十一号」と呼ぶ者あり〕
○議長(高木秀隆 君) お諮りいたします。
異議があります第二百二十一号陳情を除く他の陳情について、委員長報告のとおり決するにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高木秀隆 君) ご異議なしと認めます。したがって、そのように決定いたしました。
次に、異議があります陳情について、採決いたします。
第二百二十一号、江戸川区歩行喫煙及びポイ捨ての防止等に関する条例に罰則を加えることを求める陳情について、不採択とすることに賛成の議員の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(高木秀隆 君) 起立多数であります。したがって、第二百二十一号陳情は不採択と決定いたしました。
次に、
福祉健康委員会に付託した各陳情について、
福祉健康委員会における審査の経過と結果の報告を求めます。
福祉健康委員会委員長、田中淳子君。
〔
福祉健康委員会委員長 田中淳子君登壇〕(拍手)
◎
福祉健康委員会委員長(田中淳子 君) ただいま、報告を求められました各陳情について、
福祉健康委員会における審査の経過と結果の報告を申し上げます。
まず、結論に至ったものより申し上げます。
はじめに、第百八十一号、ウイルス性
肝炎患者に対する医療費助成の拡充に関する陳情でありますが、本陳情は、ウイルス性
肝炎患者の入院・手術費用などが非常に高額となるにもかかわらず、医療費助成の対象から外されているため、重篤な症状に陥り就業や生活に支障を来している、また肝疾患に対する身体障害者福祉法上の障害認定基準が極めて厳しく、患者への生活支援の実効性が発揮されていないことから、ウイルス性肝硬変・肝がんに係る医療費助成制度の創設と肝機能障害に対する身体障害者手帳認定基準の緩和を求めるため、国に対し意見書の提出を願うものであります。
委員会は、慎重に審査を行った結果、ウイルス性
肝炎患者は高額な医療費を負担している。また、実効性のある生活支援が必要であることから、本陳情の願意は妥当であるとの結論に達し、全会一致、採択すべきものと決定した次第であります。
次に、第二百二十号、手話言語法(仮称)の早期制定に関する意見書の提出に関する陳情でありますが、本陳情は、平成十八年十二月、国連総会において、全会一致で採択した「障害者の権利条約」の中に「手話は言語」であることが明記された。それを受け、政府は平成二十三年八月に「障害者基本法」を改正し、「全て障害者は、可能な限り、言語(手話を含む)その他の意思疎通のための手段についての選択の機会が確保される」と定められ、我が国においても平成二六年一月に同条約を批准したところであるが、この批准をより確固たるものとするため、国に対し「仮称手話言語法」の早期制定を求める意見書の提出を願うものであります。
委員会は、慎重に審査を行った結果、条約の批准を確かなものとするためには、手話言語法の制定は必要であることから、本陳情の願意は妥当であるとの結論に達し、全会一致、採択すべきものと決定した次第であります。
なお、第百八十一号及び第二百二十号陳情に関連して、それぞれ発議案を提出してありますので、申し添えます。
次に、第百九十一号、第二百五号及び第二百九号の各陳情については、鋭意審査を行いましたが、いずれも結論に至りませんでした。
以上をもちまして、当委員会の報告を終わります。(拍手)
○議長(高木秀隆 君) お諮りいたします。
ただいまの委員長報告について、質疑並びに討論を省略し、委員長報告のとおり決するにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高木秀隆 君) ご異議なしと認めます。したがって、そのように決定いたしました。
次に、文教委員会に付託した各陳情について、文教委員会における審査の経過と結果の報告を求めます。文教委員会委員長、島村和成君。
〔文教委員会委員長 島村和成君登壇〕(拍手)
◎文教委員会委員長(島村和成 君) ただいま、報告を求められました各陳情について、文教委員会における審査の経過と結果の報告を申し上げます。
まず結論に至ったものより申し上げます。
第百七十八号、区立小中学校における緊急時の対応と保護者への周知を求める陳情は、東日本大震災発生時における各学校現場での対応についてアンケート調査を行った結果、緊急時対応手引きが存在せず、学校長判断に委ねられていたことが判明したことから、子どもたちの安心・安全を確保するため、緊急時対応手引きを作成・周知し、教育委員会、各学校、すくすくスクール、保護者において共通認識を持つこと。また、各学校に設置されている優先電話の有効利用を図ること。また、緊急時における児童・生徒専用の備蓄品として、各家庭からの持込品を充てることなどを求める陳情であります。
委員会は、慎重に審査を行った結果、大地震の発災ほか緊急時における各学校の対応については、教育委員会の指導のもと、緊急時対応マニュアルを作成し、ホームページへの掲載や配布物による周知など、保護者や地域との共通認識を進めている。また、災害時優先電話などをはじめとして、緊急通報メールなど複数のツールを活用し、連絡体制を整えている。さらに発災状況により、学校に避難してくる方に対して配備している備蓄品を、児童・生徒のため優先的に使用できる現状にある。しかし、児童・生徒専用の備蓄品を用意するためとして、各自が持込むことについては、保管場所や衛生管理、アレルギー対策などに関して、なお検討を要するものであるが、子どもたちの、より一層の安心・安全を確保するという観点から、本陳情の趣旨には賛成であるとの結論に達し、全会一致、趣旨採択すべきものと決定した次第であります。
次に、第百八十七号、江戸川区における子ども・子育て支援法に基づく条例制定に際し、放課後児童健全育成事業について国が示す水準に達する内容が達成されることを求める陳情は、江戸川区のすくすくスクールの中の学童クラブ登録は、児童福祉法上の放課後児童健全育成事業にあたるが、国が示した内容と一致していないことから、子ども・子育て支援法に基づく条例制定に際し、国が示す水準に達する内容に検討し、整備していくことを求める陳情であります。
委員会は、慎重に審査を行った結果、委員より、江戸川区のすくすくスクール事業は、学童クラブ事業を包含し、放課後や学校休業日を過ごす全ての児童を対象に、適切な遊び及び生活の場を与えて、健全な育成を図る独自の事業であり、既に条例を可決している。また、今般国が示した児童福祉法による枠組みは、すくすくスクール利用児童と学童クラブ登録児童を分離させるとともに、新たに学童クラブ入室待機児童を生み出すものであり、本区のすくすくスクール事業の目的に沿わないことから、不採択とすべきであるとの意見がありました。
これに対し、一委員より、国が示した児童福祉法による枠組みにより、すくすくスクール利用児童と学童クラブ登録児童を区別することは、学童クラブ事業を行うために最低限必要とすべきものであることから、願意妥当、採択すべきとの意見がありました。
委員会は、採決の結果、不採択とすべきものと決定した次第であります。
次に、第百八十八号陳情については、鋭意審査を行いましたが、結論に至りませんでした。
以上をもちまして、当委員会の報告を終わります。(拍手)
○議長(高木秀隆 君) お諮りいたします。
ただいまの委員長報告について、質疑並びに討論を省略し、委員長報告のとおり決するにご異議ありませんか。
〔「異議なし」「異議あり」と呼ぶ者あり〕
○議長(高木秀隆 君) 何号に異議がありますか。
〔「第百八十七号に異議があります」と呼ぶ者あり〕
○議長(高木秀隆 君) お諮りいたします。
異議があります第百八十七号陳情を除く他の陳情について、委員長報告のとおり決するにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高木秀隆 君) ご異議なしと認めます。したがって、そのように決定いたしました。
次に、異議があります陳情について、採決いたします。
第百八十七号、江戸川区における子ども・子育て支援法に基づく条例制定に際し、放課後児童健全育成事業について、国が示す水準に達する内容が達成されることを求める陳情について、不採択とすることに賛成の議員の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(高木秀隆 君) 起立多数であります。したがって、第百八十七号陳情は不採択と決定しました。
次に、建設委員会に付託した各陳情について、建設委員会における審査の経過と結果の報告を求めます。建設委員会委員長、川口俊夫君。
〔建設委員会委員長 川口俊夫君登壇〕(拍手)
◎建設委員会委員長(川口俊夫 君) ただいま、報告を求められました各陳情について、建設委員会における審査の経過と結果の報告を申し上げます。
まず、結論に至ったものより申し上げます。
はじめに、第百八十二号、江戸川区スーパー堤防整備方針の撤回を求める陳情でありますが、本陳情はスーパー堤防整備事業の実現性について疑問があるため、その撤回と治水対策の見直しを求めるものであります。
委員会は、慎重に審査を行った結果、委員より、地球温暖化が顕在化しており、海面上昇が長期的にわたって起こる可能性が極めて高い現状では、短期的ではなく、長期の視点に立った国土保全が必要である。そのため、区内、陸域の約七割が海抜〇メートル地帯という立地状況においては、その最善の策としてスーパー堤防整備事業は必要であり、既に整備が始まっていることから、本陳情は不採択すべきとの意見がありました。
これに対し委員より、住民に多大な影響を与えるスーパー堤防の整備方針を策定する際、住民合意の視点を欠いたまま、短期間で決めている。また治水対策としては、他の選択肢も幅広く検討すべきであることから、本陳情の願意は妥当であり、採択すべきものであるとの意見がありました。
委員会は採決の結果、不採択すべきものと決定した次第であります。
次に、第百八十四号、なぜ、江戸川区だけ警報が発令されなかったのかの疑問の上、スーパー堤防構想に反対し中止を求める陳情でありますが、本陳情は、台風の際、近隣地区に大雨洪水警報が発令されるなか、本区において警報が発令されなかったのは、周辺地区より安全との認識があったためと考えることから、北小岩地域のスーパー堤防構想の中止を求めるものであります。
委員会は、慎重に審査を行った結果、委員より、大雨の際、気象庁が出す警報の発令基準は、過去の状況などを踏まえ決められているため、周辺区に警報が発令されても、本区には発令されないことはある。また警報が発令されないことをもって河川の治水対策に問題がないとは言えない。また、水害から区民の生命と財産を守るという観点から、スーパー堤防は本区に欠かせない事業であるため、本陳情は、不採択すべきであるとの意見がありました。
これに対し一部委員より、過去における大雨洪水警報の発令のされ方によって、地域が安全であるという解釈をしている点は、論拠として受け入れにくいところもあるが、北小岩地域のスーパー堤防構想の中止を求めるという本陳情の趣旨には賛同できるため、趣旨採択すべきであるとの意見がありました。
さらに一委員より、建築、土木の技術は日々進歩しており、スーパー堤防に代わる新しい技術も、治水対策の選択肢の一つとして検討する必要があることから、本陳情は採択すべきとの意見がありました。
委員会は、採決の結果、不採択すべきものと決定した次第であります。
次に、第百八十六号、第百八十九号、第百九十号、第百九十九号、第二百八号、第二百十五号、第二百十六号及び第二百十七号陳情については、鋭意審査を重ねてまいりましたが、結論には至りませんでした。
以上をもちまして、当委員会の報告を終わります。(拍手)
○議長(高木秀隆 君) お諮りいたします。
ただいまの委員長報告について、質疑並びに討論を省略し、委員長報告のとおり決するにご異議ありませんか。
〔「異議なし」「異議あり」と呼ぶ者あり〕
○議長(高木秀隆 君) 何号に異議がありますか。
〔「第百八十二号、第百八十四号に異議があります」と呼ぶ者あり〕
○議長(高木秀隆 君) お諮りいたします。
異議があります第百八十二号及び第百八十四号陳情を除く他の陳情について、委員長報告のとおり決するにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高木秀隆 君) ご異議なしと認めます。したがって、そのように決定いたしました。
次に、異議があります陳情について、順次採決いたします。
はじめに、第百八十二号、江戸川区スーパー堤防整備方針の撤回を求める陳情について、不採択とすることに賛成の議員の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(高木秀隆 君) 起立多数であります。したがって、第百八十二号陳情は不採択と決定いたしました。
次に、第百八十四号、なぜ江戸川区だけ警報が発令されなかったのかの疑問の上、スーパー堤防構想に反対し中止を求める陳情について、不採択とすることに賛成の議員の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(高木秀隆 君) 起立多数であります。したがって、第百八十四号陳情は不採択と決定いたしました。
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△日程第四 同 意
○議長(高木秀隆 君) 次に、日程第四に入りますが、はじめに、白井正三郎君の退場を求めます。
〔教育長 白井正三郎君退場〕
○議長(高木秀隆 君) 日程第四、同意。同意第一号を議題といたします。事務局長に議案を朗読させます。
〔畔蜴末ア局長朗読〕
───────────────────────────
同意第一号 江戸川区
教育委員会教育長の任命同意について
右の議案を提出する。
平成二十七年三月十九日
提出者 江戸川区長 多 田 正 見
───────────────────────────
○議長(高木秀隆 君) 提出者の趣旨説明を求めます。多田区長。
〔区長 多田正見君登壇〕
◎区長(多田正見 君) 今回、新たな教育委員制度への移行に伴う人事につきまして、同意案件を提出いたします。
地方教育行政の組織及び運営に関する法律が改正され、四月一日施行となります。新制度において、教育委員会の会務を総理し、教育委員会を代表する新たな教育長に白井正三郎君を任命いたしたいと存じます。
あらかじめ、議会の同意をお願いするものでございます。
○議長(高木秀隆 君) これより、新教育長候補者の所信表明を行いますので、白井正三郎君の入場を求めます。
〔教育長 白井正三郎君入場〕
○議長(高木秀隆 君) 白井正三郎君の発言を許します。白井正三郎君。
◎教育長(白井正三郎 君) 新教育長の候補者として、本日お話しする機会をいただきましたので、一言、所信を申し上げさせていただきます。
江戸川区の明るい未来をつくるのは、未来からの留学生である子どもたちです。本区はこれまでも学校、家庭、地域社会が教育、協働し、子どもたちの心身の発達段階に応じた心と体、そして学力の育成を目指してまいりました。さらに、ふるさと江戸川の歴史、文化、伝統を知り、愛するとともに、自らの人生をたくましく切り開いていけるような教育活動を進めてきております。
しかし、これからは、今以上に変化の激しい社会が予想されます。こうした中で、子どもたちがそれぞれの夢を持ち、人と比べるのではなく、自ら成長する喜びを感じながら自分の可能性を最大限に伸ばし、新しい時代を生きるために必要な資質や能力を育んでいく教育を目指してまいります。
さて、江戸川区の教育の最大の特徴は、子どもたちが強い地域力に支えられていることです。町会、自治会、地区委員会、青少年委員、スポーツ推進委員、子ども会、学校応援団、産業界、そして多くのスポーツ活動や文化活動団体の指導者の皆さんをはじめとして、子どもへの熱い思いと情熱を持った地域の皆さんが、どの子どもたちに対しても、その健全育成のために大きな力を寄せてくださっております。これらの活動が、すくすくスクールやチャレンジ・ザ・ドリームなど、本区を代表し、日本に誇るべき事業に結実しております。
子どもたちは、このように、いろいろな大人とのかかわりや、本物に出会い、本物に学ぶ事業などによる多様な体験、経験を重ね、規範意識、コミュニケーション能力や文化を身につけ、感性を磨きながら成長していくことが、何より重要です。今後はさらに学校教育を充実するとともに、子どもたちが地域の方々と触れ合いながら、自らが成長していく中で、ふるさと江戸川を愛する人として地域に貢献し、活躍するようになることを目指してまいります。
私は、よき地域にはよき子どもたちが育ち、よき子どもたちが育てば明るい未来が訪れるものと確信しております。
さて、一方で、現在も世界には学校に行きたくても行けない子どもたちが大勢いる現実もあります。今年、戦後七十年を迎えた日本でも、かつては戦災の中で同様の思いをした子どもたちが大勢おりました。本区の今を生きる子どもたちは、先人たちが教育に注いだ情熱の上に、学校で学べる環境があることに対して感謝の気持ちを持ちながら、希望にあふれ、毎日学校へ笑顔で通ってほしいと強く思っております。
そして将来、もし困難に出会ったときは、学校で友とともに得た学びや体験、努力することの大切さ、そしてお世話になった教員、地域の皆様のことを思い出し、そのことでさらなる前進と挑戦に向けての新たな勇気がわき、心からの誇りと愛着の持てる、まさしく我が母校と呼べるような学校づくりを進めてまいる所存です。
今後とも、教育における成否と流行をしっかりと見きわめ、教育関係者はもとより、多くの方々の英知と参加をいただきながら、江戸川区の未来を見据え、その重責を果たしていけるよう、誠心誠意、取り組んでまいります。何とぞご指導ご支援を賜りますよう、お願い申し上げまして、所信とさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
○議長(高木秀隆 君) これより、質疑を行います。順次、質疑を許します。三十一番、藤澤進一君。
◆三十一番(藤澤進一 君) それでは、自民党を代表いたしまして、教育長候補にお尋ねしてまいります。
はじめに、法令尊守の視点に立ちまして、今回の地方教育行政の組織及び運営に関する法律改正に伴い、在任任期を待たず、速やかに新教育長任命に当たられた区長、教育長の英断を評価するところでございます。
白井候補は昨年十月より現在、教育長として仕事に精励されてこられているわけですけれども、その実績も踏まえてお尋ねいたします。
本区の教育は、ただいまの所信表明の中にも述べられておりましたけれども、すくすくスクールあるいはチャレンジ・ザ・ドリームを代表とする、江戸川区の特徴である地域力を生かした学校運営など、本区独自の教育展開、教育施策が積極的に行われておりますことは周知の事実でございます。
また、その一方では、教育現場の中において不登校、教育力の向上あるいは少子化に伴う学校の統廃合など、さまざまな課題も、重要な課題も多い、そのように認識しております。
そこで白井候補にお尋ねいたしますけれども、実際に教育長として、この六カ月間、江戸川区の教育行政の先頭に立ってこられて、ただいま申し上げたような課題についてもさまざまに当られてこられたと思いますけれども、今現在、考えるところの本区の教育展開における最も重要な課題をどのように捉えているか、どのように認識しているかということが一点。
そしてまた、新たに教育行政のトップに立っていく決意、それを改めてこの機会に確認したいと思います。
以上、二点についてお伺いいたします。
○議長(高木秀隆 君) 白井新教育長候補。
◎教育長(白井正三郎 君) お答えさせていただきます。
まず、課題についてでございますが、一番は今五万二千人を超えております区立小学校、中学校等々に通っている子どもたちがいかに健全に、それから今も健全に育ち、そして将来、健全な生活を送っていけるかということに尽きるのではないかというふうに思っております。いろいろな学校へ行って、いろいろな園児、児童、生徒と会わせていただきました。その中では非常に笑顔がよく、そして新聞に活躍が出る子から、非常に、中で掃除のうまい子まで、いろいろな活躍をしている子どもたちがいて、多くの子どもたちは本当にすばらしいというふうに思っているところでございます。
健全育成を除きますと、やはり具体的には小学校、中学校でも課題は違いますし、学校ごとに課題は違いますし、子ども一人ひとりでも課題は違いますので、大きくくくると一人ひとりが健全に育ってもらいたいというのが目的であり、課題であるというふうに考えているところでございます。
それからもう一つは、決意でございますが、確かに二十三区で最も多い義務教育を受けている区立の小学校、中学校の子どもたちでございますので、これを私が新教育長として受けるというのは非常に重責を感じるところでございますが、この六カ月間を見て、何とか百六校の校長、そして副校長、三千人弱の教員たちのトップに立って、同じ方向を向いてリードしていきたいと、そういうふうに思っているところでございます。
以上です。
○議長(高木秀隆 君) 藤澤進一君。
◆三十一番(藤澤進一 君) 丁寧なお答えをいただきまして、ありがとうございました。夢を持てるような教育展開、あるいは子どもたちの育成、そしてその中で何よりも健全な心身の育成というものが大事であると、そういう認識に立たれているということですけれども。
そういった認識のもとに、ぜひ喜びや感動を教育現場で子どもたちが実感できるような。それは本当に地域と学校と家庭がそれぞれ連携して協力し合って、初めて成り立つことであるというふうに思います。そういった意味では、江戸川区の教育行政の先頭に立って、広範な課題に対して力強く、その任に、重責に当たっていただくことを期待して、終わります。
○議長(高木秀隆 君) 次に、三十七番、川瀬泰徳君。
◆三十七番(川瀬泰徳 君) 今、白井候補のほうから所信を述べていただきました。私も通告の中で、新教育長の目指す江戸川区の教育とは何かという通告を出させていただきましたけれども、まさに今お話しいただきました所信がそのようなものではないか。このように理解いたしますけれども。
その中で、やはり本区、江戸川区にとっての教育の、江戸川区の状況のキーワードはやはり地域力、そしてまた江戸川区で生まれ育って、江戸川区で育った、江戸川区の誇りというものを子どもたちがどのように体得してくれるのか、体得させなきゃいけないのかという、この辺がやはり非常に大事なことではないかと、こういうふうに思うわけですね。今すくすくスクール、チャレンジ・ザ・ドリームとか、いろいろお話はもちろんお聞きいたしましたけれども、いま一度、江戸川区のこれから未来に育つ子どもたちに対して、地域力、そしてまた江戸川区の誇りと、これを子どもたちに体得してもらえるようなことについて、具体的にどのようにお考えがあるのか、どのようにご決意されているのか、この辺をいま一度お聞きさせていただきたいと思っております。よろしくお願いします。
○議長(高木秀隆 君) 白井新教育長候補。
◎教育長(白井正三郎 君) まさに所信表明で述べさせていただいたとおりですが、子どもへの地域力の活用といいましょうか、生かしてというのは、ある意味では地域の方が未来への投資を、お金もあるかもしれませんけど、心、そして自分の時間、そして体を使ってしていただいているというふうに思います。ですから、それを思いますと、教育活動の教育活動のあらゆる点で、私は知力も体力も心も健康もコミュニケーションも、そういうようなもの、あらゆる点で学校活動で得られない点もあろうかと思いますので、地域の皆様にご活躍いただきながら、もちろん学校は開かれた学校ですから、それと手を合わせて教育活動の中で子どもを育ててまいりたいというふうに思っているところでございます。加えますと、先ほどもお話しましたけども、子どもたちも地域社会の一員としての認識を今以上に持って、いろいろな課題が出てきておりますので、例えば、防災だとか福祉だとかいろいろございますが、課題解決の一助になるように協力してまいりたいというふうに思っております。以上でございます。
○議長(高木秀隆 君) 川瀬泰徳君。
◆三十七番(川瀬泰徳 君) ありがとうございました。今、この世の中というのは非常に複雑化をしておりまして、やはり教育の問題というのは非常に大事な課題になってくると、こういうふうに思います。白井候補におかれましては、ぜひ全力を傾けていただいて、未来を担う子どもたちのためにご尽力をいただければと、このように思う次第であります。ありがとうございました。
○議長(高木秀隆 君) 次に、十一番、深江一之君。
◆十一番(深江一之 君) 質問させていただきます。今、江戸川区では区立の幼稚園、小学校、中学校において、五万二千名の子どもたちが学んでいます。そして、中学までの義務教育が終了すると、大多数の子どもたちは高校へと進学します。そして、進学した高校では他区からの生徒たちと学びます。そこでは、さまざまな出会いもあり競争もあります。そのときに、江戸川区の子どもたちに競争に耐えられるような、しっかりとした知力、そして体力をつけさせなければいけないと考えます。江戸川区の学校は都心区の学校に比べ、校庭は広く、体育館もしっかりとしています。しかしながら、その環境を生かせず、都心区の生徒たちより体力が足りないのはどうしてなのでしょうか。また、よく言われる教えに、健全なる精神は健全なる肉体に宿ると言われます。恵まれた環境を生かし、知力、体力とも伸ばしていかなければならないと思いますが、どのような考えのもとに教育に携わっていかれるか、お聞かせください。
次に、江戸川区には幼稚園三園、小中学校百六校があり、約三千名の教職員がそこでは教育に携わっています。民間では大変な大企業でございます。三園と百六校ですから、百九の部署、三千名余りの教職員の方々に江戸川区の教育方針を。そして、教育長のお考えをどのように理解していただいて、子どもたちに明るく楽しい、そして充実した学校生活を過ごしていかせるのか、教育委員会、学校の経営方針をお聞かせください。
最後に、この江戸川区の子どもたちの学力が物足りないことは、事あるごとに述べさせていただいております。他区と横並びの教育方針ではなく、江戸川区独自の教育方針や教育課程を考える時期ではないかと思いますが、いかがお考えでしょうか。お聞かせください。江戸川区の出身であることを誇りに思える子どもたちを育てていただきたいと思いますし、グローバルに活躍できるような子どもたちになっていけるよう、これからも努力を続けていただきたいと思いますが、どのようにお考えなのか、お聞かせください。
○議長(高木秀隆 君) 白井新教育長候補。
◎教育長(白井正三郎 君) 知力も体力も、どんな方法論をとっても、まずは本人の意欲、モチベーションを高めなくてはいけないと思っておりますので、私は学校教育の中でそのような本人のモチベーションが高まるような学校教育活動を行っていきたいというふうに、まず一番に思います。
それから、教育委員会と学校が、やはり同じ気持ちで同じ方向を向かないと、幾ら私どもがメッセージを出していても、一校一校は、小中学校でも百六校あるわけですから、ですから、そこについては校長会などで繰り返し私はメッセージを出して、納得いただいて、同じ方向を向いてやっていきたいというふうに思っております。
それから、教育施策につきましても、いろいろなことをやっておりますが、やはりPDCS、プラン・ドゥ・チェック・シーです。これを繰り返して評価をしながら充実していきたいというふうに思っております。ですから、あとは区内出身というお話がありましたが、そこは私の出た小学校、中学校もありますので、そこのところも誇りに思いながら、仕事を進めていく決意でございます。
○議長(高木秀隆 君) 深江一之君。
◆十一番(深江一之 君) 声が大きく、明るく話をされる白井教育長候補です。これからの教育委員会の運営、経営、そして学校の運営、経営に大いに期待いたしまして、民主党・改革クラブの質問とさせていただきます。ありがとうございました。
○議長(高木秀隆 君) 次に、三十三番、瀬端勇君。
◆三十三番(瀬端勇 君) 地方教育行政にかかわる法律が昨年変わったことにより、新教育長が誕生することになりました。法律は変わりましたが、教育委員会制度自体が残り、行政委員会制度が維持されました。行政委員会とは、市長が事を決するのではなく、一定の手続を経て選出された複数の非常勤を中心とする委員たちが合議して事を決する制度です。また、委員一人一人には権限はなく、委員会としてはじめて権限を持つ仕組みで、合議制執行機関とも呼ばれています。教育委員会を行政委員会にしたのは、戦前のお国のために血を流せと教えた中央集権型の教育行政の反省から教育の自主性を尊重し、教育内容への政治介入を避けるためです。今回の改正後の概要を見ますと、地域住民の民意を幅広く反映させるために教育委員会の委員による教育長のチェック機能の強化、会議の透明化、委員の責任と資質、能力の向上、委員の数、自己点検、評価の活用などが示されています。大阪府教育長が三月十一日、パワハラ問題についての厳しい世論、教育関係者の強い罷免要求を受けて辞職を表明しました。第三者チームの調査報告書では、違法性を帯びたパワーハラスメント、教育委員としての品格にもかかわる不適切な言動を指摘しました。教育長には重大な責務があると自覚し、職務に携わるべきです。教育委員会は憲法に基づく教育の自由、自主性を守るために市長から独立した機関としての重要な役割を持っています。住民の代表である教育委員会が本来の役割を発揮し、保護者が学校現場の意見をよく聞き、教育施策に生かす教育委員会改革が求められます。そこで、新教育長に四点伺います。
一、新教育長は、憲法二十六条に示された教育を受ける権利、教育の義務、義務教育の無償を守り、子ども、保護者、教職員、住民の要求をつかみ、それらを自治体の教育施策に反映し、改善することを職務とするべきと考えますが、いかがでしょうか。
二、教育委員会の三つの原点、地方分権、市長からの独立、住民統制で総合教育会議、教育大綱の策定に学校現場や地域住民の声を反映させることに力を尽くすべきと考えますが、いかがでしょうか。
三、新教育長は、教育委員会の構成員でもあって、合議体の意思決定に基づき事務を執行する立場にあり、合議体の意思決定に反する事務執行はできないものと考えますが、どうでしょうか。
四、教科書採択に当たっては、学校現場の意見をよく聞いて採択するべきと考えますが、いかがでしょうか。
○議長(高木秀隆 君) 白井新教育長候補。
◎教育長(白井正三郎 君) まず一番でございますが、教育委員会ではこれまでも憲法の理念を基本として憲法を遵守しながら、今お話いただいた教育施策を進めてきております。これは、今後とも変わらずに進めてまいります。
二番目でございますが、三つの原点をお話いただきましたが、新しい教育会議制度の体制を十分に尊重して教育行政を行ってまいる所存でございます。
三番、合議体としてございますが、これは変わりません。教育委員会の意思決定は五名の意見、提案、議論の上に行ってまいりますので、ご心配のようなことはないということでございます。
それから、四番でございますが、これまで同様、教員の意見のみならず、区民などからの意見も集約しながら、教育委員会としては適正かつ公正に教科書採択を行ってまいります。
○議長(高木秀隆 君) 瀬端 勇君。
◆三十三番(瀬端勇 君) 四つの点について、明確にお答えいただきました。教育は、子どもの成長、発達のための文化的な営みです。教育は、教員と子どもとの人間的な触れ合いを通じて行わるもので、自由や自主性が欠かせません。だからこそ、憲法のもとでは政治、権力による教育内容への介入、支配は厳しく戒められています。教科書採択や学力テストの結果の公表などについても、学校現場の声をよく聞いて、子どもたちと現場に寄り添った慎重な判断が求められること。これまで以上の過度な競争を招かぬよう、序列化や点数の一人歩きなど、結果公表のリスクを合議体の教育委員会として慎重に検討することを求めます。
○議長(高木秀隆 君) 次に、四番、滝沢泰子君。
◆四番(滝沢泰子 君) 白井正三郎さんにお尋ね申し上げます。義務教育の補償、ひいては義務教育水準の学力の補償は、江戸川区の私たちの社会の礎であります。新たな制度のもとでご就任される教育長には、江戸川区の子どもたちに普通教育を保障していく、義務教育を保障していくという基本姿勢を徹頭徹尾持っていただきたく、強く希望を申し上げます。例えばですが、先月発売された雑誌、週刊金曜日で、昨年度、江戸川区立中学校の生徒が入学式と続く一学期のほとんどの期間を欠席したこと、これには入学式の当日、髪型が校則違反であるのではないかということで指導されたといういきさつがあることが報じられ、然るべき調査を私も見守っているところであります。このほかにも、私自身の見聞の限りでも時折違和感を覚える、学校現場での児童生徒や保護者への言動に接することがあります。突き詰めると、言った言わないになることもありますでしょうから、この場ではそれら過去の事実を問うものではなく、義務教育の保障を万が一にも疑わせるような言動は学校や教育現場は慎むべきであるという原則を、とても大事なものとして、ここに確認をさせていただきたく存じます。万が一にも教育の現場で義務教育を保障する感覚に足りないところがあり、そのしわ寄せが子どもたち、中でも最も義務教育の保障が望まれる教育環境に困難を抱えた子どもたちに寄せられるようなことは絶対に避けなくてはいけません。教育長の任に当たられるにあたって、義務教育の保障に寄せる白井正三郎さんの思いを、どうぞお聞かせください。
さらに、子どもの貧困への取り組みについて伺います。江戸川区の子どもたちにとって、子どもの貧困に江戸川区の教育長がどう取り組むかは、大きな影響があります。子どもの貧困にどのような課題認識を持ち、教育長に新たな制度のもとでご就任された暁には、具体的にどのように取り組まれるか、ぜひともお聞かせください。
最後に、我が国、日本が批准する子どもの権利条約へのご理解と尊重を教育長に切に求めたく存じます。白井正三郎さんは、これまでに子どもの権利条約にどのように触れ、ご理解をされ、学び、生かして来られていらっしゃいますか。これから、新たな制度のもとでの教育長として、子どもの権利条約の取り決めや精神を江戸川区の教育行政にどのように生かしていっていただけますか。ぜひともお聞かせくださいましたら幸いです。
○議長(高木秀隆 君) 白井新教育長候補。
◎教育長(白井正三郎 君) まず一番目ですが、私ども江戸川区教育委員会が憲法二十六条とか、学校教育法の理念を守ることは当然のことでございます。
それから、二番目でございますが、子どもの貧困対策は非常に重要なことだと認識しております。これは、教育委員会でなく、これまでもお話してきておりますが、区全体で関係機関等とも連絡をとりながら取り組みを進めるというようなことだと思っております。
それから、権利条約についての理解でございますが、本区の教育目標を見ていただくとおわかりのとおり、人権教育の推進を基本方針の第一に掲げて、子どもの権利に関する条約の趣旨を尊重することを明記しておるということで、お答えとさせていただきます。
○議長(高木秀隆 君) 滝沢泰子君。
◆四番(滝沢泰子 君) 最後の子どもの権利条約についてですけれども、ぜひとも新たに教育長に就任されるに当たって、白井正三郎さんご自身にもお目通しをいただき、読み込んでいただき、その精神を江戸川区の行政に生かしていただきたいということを、改めてお願いをいたします。義務教育が保障されている日本というのは……。
○議長(高木秀隆 君) 発言時間がなくなりました。滝沢泰子君に申し上げます。
◆四番(滝沢泰子 君) 大変失礼いたしました。
○議長(高木秀隆 君) 白井新教育長候補。
◎教育長(白井正三郎 君) 私、子どもの権利条約読んでいないとは言っていません。
○議長(高木秀隆 君) 次に、三十四番、間宮由美君。
◆三十四番(間宮由美 君) 三点お聞きいたします。一点目は、日本の子どもたちの自己肯定感についてです。内閣府の平成二六年版子ども・若者白書における国際比較においても、また文科省による高校生を取り巻く状況についての二〇一一年調査資料においても、諸外国に比べて日本の子どもたちの自己肯定感の低さが際立っています。このことに対するご見解をお聞かせください。
二点目は、教育委員会の役割という点から、学力日本一と言われる秋田県教育委員会の市政へのご見解です。秋田市教育委員会は、指摘する、監視する教育委員会ではなくて、あくまで先生方のやる気を起こし、頑張ってもらえるようにする。そのために、教育委員会は何をしたらよいかを考えるとおっしゃっています。そして、そこには教員同士の学びと、大学教授を含めた授業の参観、指導、助言など、きめ細やかな学び合いが保障されていました。教育現場での自由で伸び伸びとした実践を励ますことは、全て子どもたちにつながっていきます。学力日本一の秋田県教育委員会の姿勢に対するご見解をお聞かせください。
三点目は、国連子どもの権利条約についてです。二〇一五年にソマリアが批准し、締約国、地域は百九十五となりました。日本も批准をしていますから、日本は国として、この条約の実行と進捗状況についての報告をする義務があります。そして、生きる権利、守られる権利、育つ権利、参加する権利という四つの柱の権利があることを、子どもたち自身に知らせなければなりません。どのように江戸川区で体現されていくお考えか、お聞かせください。
○議長(高木秀隆 君) 白井正三郎候補。
◎教育長(白井正三郎 君) 自己肯定感ですが、先ほど所信表明で話したとおり、他人と比べるのではなく、自分がどのぐらい自分の中で頑張って成長したかということを教えたい、それを評価にしたいということと、それから、学校や家庭では子どもたちが頑張ったことをやっぱり認める、そしてあなたは大切だよということを、ぜひ認めてあげたいと思います。そうすると上がっていくと思います。
それから、秋田県の話でございますが、格言で、やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじという格言がございますが、やはり褒めることは必要です。しかし、注意すべきときは叱らなくてはいけないと思いますので、そこのバランスをとりながら教育というのはやっていくべきだと思っております。
それから、子ども権利条約でございますが、先ほども出ましたが重要なことだと認識しております。人権教育の研究校も、毎年江戸川区、その学校を研究校として指定して、そこで先生方が勉強しております。そのようなことから、人権教育を推進してまいっているところですが、今後とも参りたいと思っております。
○議長(高木秀隆 君) 間宮由美君。
◆三十四番(間宮由美 君) 肯定感ということにもつながりますが、学力日本一の秋田県教育委員会では、競争原理を持ち込むことも大事と言われるけれども、そこには危惧を抱くということもおっしゃっていました。その言葉が、白井教育長候補がおっしゃっていた、他人と比べるのではなくてという、そこに私は通ずると見ました。国のNox・PM法のもとで、ディーゼル車の排ガス規制のときに、当時産業振興課長であった白井候補が買い替えに対する補助に非常に尽力されたこと、私は強く覚えております。あのときに区民の方向を向き、頑張ってこられた、その姿勢がこれからは子どもたちの幸福のために向かわれることを心から願いまして、質問を終わります。
○議長(高木秀隆 君) 以上で質疑を終結します。白井正三郎君の退場を求めます。
〔教育長 白井正三郎君退場〕
○議長(高木秀隆 君) お諮りいたします。本件は、江戸川区
教育委員会教育長に白井正三郎君を任命することについて、議会の同意を求める件でありますが、これに同意することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高木秀隆 君) ご異議なしと認めます。したがって、白井正三郎君の江戸川区
教育委員会教育長の任命については、これに同意することに決定いたしました。白井正三郎君の入場を求めます。
〔教育長 白井正三郎君入場〕
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△日程第五 発議案
○議長(高木秀隆 君) 日程第五、発議案。
第五十二号発議案を議題とします。事務局長に発議案を朗読させます。
〔畔蜴末ア局長朗読〕
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第五十二号発議案
江戸川区
議会委員会条例の一部を改正する条例
上記の議案を提出する。
平成二十七年三月十九日
江戸川区議会議長
高 木 秀 隆 殿
発議者 江戸川区議会議員 中津川 将 照
深 江 一 之
江 副 亮 一
太 田 公 弘
堀 江 創 一
斉 藤 正 隆
田 中 寿 一
伊 藤 照 子
藤 澤 進 一
早 川 和 江
瀬 端 勇
竹 内 進
川 瀬 泰 徳
八武崎 一 郎
片 山 知 紀
───────────────────────────
○議長(高木秀隆 君) 発議者の趣旨説明を求めます。三十一番、藤澤進一君。
〔三十一番 藤澤進一君登壇〕(拍手)
◎三十一番(藤澤進一 君) ただいま、上程されました第五十二号発議案、江戸川区
議会委員会条例の一部を改正する条例について、発議者を代表し、趣旨の説明をさせていただきます。
第五十二号発議案、江戸川区
議会委員会条例の一部を改正する条例は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正に伴い、教育委員会の委員長の職が廃止されることから、委員会に出席を求める説明員を
教育委員会教育長と定めるほか、規定を整備するものです。なお、詳細につきましては、お手元の文書表のとおりです。
全会一致のご賛同をくださるよう、お願いいたしまして、趣旨の説明を終わらせていただきます。(拍手)
○議長(高木秀隆 君) ただいまの説明により、ご了承を得たことと思いますので、質疑並びに討論を省略し、原案のとおり直ちに決するにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高木秀隆 君) ご異議なしと認めます。したがって、第五十二号発議案は原案のとおり決定しました。
次に、第五十三号発議案を議題とします。事務局長に発議案を朗読させます。
〔畔蜴末ア局長朗読〕
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第五十三号発議案
江戸川区政務活動費の交付に関する条例の一部を改正する条例
上記の議案を提出する。
平成二十七年三月十九日
江戸川区議会議長
高 木 秀 隆 殿
発議者 江戸川区議会議員 中津川 将 照
深 江 一 之
江 副 亮 一
太 田 公 弘
堀 江 創 一
斉 藤 正 隆
田 中 寿 一
伊 藤 照 子
藤 澤 進 一
早 川 和 江
瀬 端 勇
竹 内 進
川 瀬 泰 徳
八武崎 一 郎
片 山 知 紀
───────────────────────────
○議長(高木秀隆 君) 発議者の趣旨説明を求めます。十九番、田中寿一君。
〔十九番 田中寿一君登壇〕(拍手)
◎十九番(田中寿一 君) ただいま、上程されました第五十三号発議案、江戸川区政務活動費の交付に関する条例の一部を改正する条例について、発議者を代表し、趣旨の説明をさせていただきます。
第五十三号発議案、江戸川区政務活動費の交付に関する条例の一部を改正する条例は、政務活動費の交付対象を会派及び会派に所属しない議員と定めるほか、規定を整備するものです。なお、詳細につきましては、お手元の文書表のとおりです。全会一致のご賛同をくださるよう、お願いいたしまして、趣旨の説明を終わらせていただきます。(拍手)
○議長(高木秀隆 君) ただいまの説明により、ご了承を得たことと思いますので、質疑並びに討論を省略し、原案のとおり直ちに決するにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高木秀隆 君) ご異議なしと認めます。したがって、第五十三号発議案は原案のとおり決定しました。
次に、第五十四号発議案を議題とします。事務局長に発議案を朗読させます。
〔畔蜴末ア局長朗読〕
───────────────────────────
第五十四号発議案
ウイルス性
肝炎患者に対する医療費助成の拡充を求める意見書
上記の議案を提出する。
平成二十七年三月十九日
江戸川区議会議長
高 木 秀 隆 殿
発議者 江戸川区議会議員 中津川 将 照
大 橋 美枝子
斉 藤 正 隆
田 中 寿 一
鵜 沢 悦 子
竹 内 進
田 中 淳 子
田 島 進
───────────────────────────
○議長(高木秀隆 君) 発議者の趣旨説明を求めます。十八番、斉藤正隆君。
〔十八番 斉藤正隆君登壇〕(拍手)
◎十八番(斉藤正隆 君) ただいま、上程されました第五十四号発議案につきまして、発議者を代表し、案文の朗読を持ちまして、趣旨の説明にかえさせていただきます。ウイルス性
肝炎患者に対する医療費助成の拡充を求める意見書。ウイルス性
肝炎患者(肝硬変、肝がん患者を含む)に対して、国が実施している現行の医療費助成の対象は、インターフェロン治療、核酸アナログ製剤治療など、一定の抗ウイルス療法に限定されており、これらの治療法に該当しない肝硬変、肝がん患者の入院、手術費用等は非常に高額となるにもかかわらず、助成の対象外となっています。そのため、肝硬変、肝がん患者は、より重篤な病態に陥り、就業や生活に支障を来たし、精神的、肉体的に苦しみつつ、経済的、社会的にも逼迫している状況であり、一層の行政的、社会的支援が必要です。また、身体障害者福祉法上の肝疾患の障害認定基準は極めて厳しいため、亡くなる直前でなければ認定されないといった実態が報告されるなど、現在の制度では
肝炎患者に対する生活支援の実効性を発揮していません。よって、江戸川区議会は国会及び政府に対し、下記事項を実現するよう強く求めます。
記
一 ウイルス性肝硬変、肝がんにかかる医療費助成制度を創設すること。
二 身体障害者福祉法上の肝機能障害による身体障害者手帳の認定基準を緩和し、患者の実態に応じた認定制度にすること。
以上、地方自治法第九十九条の規定により、議長名を持ちまして、衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、厚生労働大臣宛て意見書を提出するものであります。
全会一致のご賛同をくださるよう、お願いいたしまして、趣旨の説明を終わらせていただきます。(拍手)
○議長(高木秀隆 君) ただいまの説明により、ご了承を得たことと思いますので、質疑並びに討論を省略し、原案のとおり直ちに決するにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高木秀隆 君) ご異議なしと認めます。したがって、第五十四号発議案は原案のとおり決定しました。
次に、第五十五号発議案を議題とします。事務局長に発議案を朗読させます。
〔畔蜴末ア局長朗読〕
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第五十五号発議案
(仮称)手話言語法の制定を求める意見書
上記の議案を提出する。
平成二十七年三月十九日
江戸川区議会議長
高 木 秀 隆 殿
発議者 江戸川区議会議員 中津川 将 照
大 橋 美枝子
斉 藤 正 隆
田 中 寿 一
鵜 沢 悦 子
竹 内 進
田 中 淳 子
田 島 進
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○議長(高木秀隆 君) 発議者の趣旨説明を求めます。三十六番、田中淳子君。
〔三十六番 田中淳子君登壇〕(拍手)
◎三十六番(田中淳子 君) ただいま、上程されました第五十五号発議案につきまして、発議者を代表し、案文の朗読を持ちまして、趣旨の説明にかえさせていただきます。
(仮称)手話言語法の制定を求める意見書。手話とは、手や指、体などの動きや、顔の表情などを用いて、人の意思を視覚的に表現するもので、聴覚障害者にとっては情報獲得とコミュニケーションをするための重要な手段です。しかし、日本においては昭和初期からろう学校で手話は禁止され、社会でも手話を使うことで差別されてきた時代がありました。こうした中でも、手話はコミュニティの中で大切に守られ、現在ではろう学校でも手話は導入されましたが、その活用や認識は十分とは言えません。平成十八年十二月に国連総会で採択された「障害者の権利条約」では「手話は言語」であることが明記されました。それを受け、日本政府は国内法の整備を進め、平成二十三年八月に改正した「障害者基本法」では「全て障害者は、可能な限り、言語(手話を含む。)その他の意思疎通のための手段についての選択の機会が確保される」と定め、平成二十六年一月に、我が国においても同条約が批准されました。よって、江戸川区議会は障害者の権利条約の批准を、より確固たるものとするため、「(仮称)手話言語法」を早期に制定するよう、強く要請します。
以上、地方自治法第九十九条の規定により、議長名を持ちまして、衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、文部科学大臣、厚生労働大臣宛て意見書を提出するものであります。
全会一致のご賛同をくださるよう、お願いいたしまして、趣旨の説明を終わらせていただきます。(拍手)
○議長(高木秀隆 君) ただいまの説明により、ご了承を得たことと思いますので、質疑並びに討論を省略し、原案のとおり直ちに決するにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高木秀隆 君) ご異議なしと認めます。したがって、第五十五号発議案は原案のとおり決定しました。
次に、第五十六号発議案を議題とします。事務局長に発議案を朗読させます。
〔畔蜴末ア局長朗読〕
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第五十六号発議案
都市農業の
振興策強化等を求める意見書
上記の議案を提出する。
平成二十七年三月十九日
江戸川区議会議長
高 木 秀 隆 殿
発議者 江戸川区議会議員 中津川 将 照
所 隆 宏
深 江 一 之
江 副 亮 一
太 田 公 弘
堀 江 創 一
斉 藤 正 隆
田 中 寿 一
伊 藤 照 子
藤 澤 進 一
早 川 和 江
瀬 端 勇
竹 内 進
川 瀬 泰 徳
八武崎 一 郎
片 山 知 紀
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○議長(高木秀隆 君) 発議者の趣旨説明を求めます。七番、所 隆宏君。
〔七番 所 隆宏君登壇〕(拍手)
◎七番(所隆宏 君) ただいま上程されました第五十六号発議案につきまして、発議者を代表し、案文の朗読を持ちまして、趣旨の説明にかえさせていただきます。
都市農業の
振興策強化等を求める意見書。都市農業の振興に関する施策を総合的、かつ計画的に推進するとの観点から、関連法制や税制の見直しが国政における重要課題になっています。都市農業は新鮮で安全な農作物の供給に加え、安らぎ空間の創出、防災空間の確保など、重要な多面的役割を担っています。しかし、農業従事者の高齢化や都市部での重い税負担などを背景に、全国の市街化区域内の農地は、この二十年間で半分近くに減少しています。都市部で貴重な都市農地を守り、都市農業の持続的な発展を目指す取り組みが急がれています。よって江戸川区議会は政府に対し、下記の項目による生産緑地制度の見直しを実施するとともに、都市農業の振興や農地の保全を図る法整備を強く求めます。
記
一 相続税納税猶予制度の適用を受けた生産緑地について、一般農地と同様に、貸借を可能にし、「貸しやすく借りやすい生産緑地」にすること。
二 生産緑地の指定を受ける際の「一団の農地で五百平方メートル以上」という一律の規模要件を廃止し、市町村が主体的に規模を定め、指定できるようにすること。
以上、地方自治法第九十九条の規定により、議長名を持ちまして、内閣総理大臣、総務大臣、財務大臣、農林水産大臣、国土交通大臣宛て意見書を提出するものであります。
全会一致のご賛同をくださるよう、お願いいたしまして、趣旨の説明を終わらせていただきます。(拍手)
○議長(高木秀隆 君) ただいまの説明により、ご了承を得たことと思いますので、質疑並びに討論を省略し、原案のとおり直ちに決するにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高木秀隆 君) ご異議なしと認めます。したがって、第五十六号発議案は原案のとおり決定しました。
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△日程第六 閉会中の
委員会所管事務の継続調査
○議長(高木秀隆 君) 日程第六、閉会中の
委員会所管事務の継続調査。
本件については、議会運営委員会委員長より、お手元に配付した文書表のとおり、議会閉会中の継続調査の申出がありますので、これを許すことにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高木秀隆 君) ご異議なしと認めます。したがって、そのように決定しました。
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○議長(高木秀隆 君) 以上で本日の日程は全て終了しました。
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○議長(高木秀隆 君) 区長の挨拶を許します。多田区長。
〔区長 多田正見君登壇〕
◎区長(多田正見 君) 先月十七日から本日までの三十一日間にわたり、新年度の予算案をはじめ、数多くの議案、あるいは請願、陳情、発議案、並びに本年四月一日施行の教育委員会制度に基づく新教育長の任命同意などにつきまして、精力的なご審議を経て、それぞれご決定をいただきました。厚く御礼を申し上げます。
はじめに、この三月は東京大空襲及び東日本大震災による惨禍を思い起こす月となりました。ここで、改めて犠牲になられた方々に哀悼の意を表します。未曽有の災害となった大震災から四年が過ぎましたが、住まいの再建や地場産業の再生、原発事故の処理、いずれも道半ばであります。地域再生のほど遠い現実に誰もが心を痛めていることと思います。被災地支援のあり方はさまざまでありますが、本区では引き続き、宮城県気仙沼市への職員派遣を行い、できる限りその復興に尽くしてまいります。そして、いかなるときも区民の生命、財産を守り、被害を最小限にとどめる災害対策に、なお一層力を注いでまいる考えであります。
さて、先ほど区役所本庁舎の移転候補地を船堀四丁目都有地と結論づけた、庁舎移転問題検討特別委員会の調査検討結果が議決されました。本庁舎の建て替えは災害対策の観点からも近々の課題であり、議員の皆様方におかれましては、昨年秋から集中的に調査、検討を行っていただきました。ご多忙を極める中での対応に敬意を表したいと存じます。今後、区では区議会の結論を踏まえ、用地取得に向けた交渉を進めてまいります。新庁舎建設には歳月を要しますが、多岐にわたる課題の解決を向け、一つ一つ丁寧に取り組んでまいる所存であります。
そのほか、今後の区政においては、少子高齢化の進行がもたらす諸課題にいかに対応し、住民福祉の増進を図るかが重要となります。引き続き、区民の皆様と思いを一つにし、地域の力に後押ししていただきながら、安全安心の町づくりを進め、人々の笑顔あふれる地域社会づくりの実現に力を尽くしてまいります。
最後になりましたが、この四月には改選期を迎え、二名の議員が勇退されると伺っております。これまで、区民の幸せと本区発展のため、多大なご尽力をいただきましたことに深く敬意を表し、感謝を申し上げます。
また、来る選挙に臨まれる議員各位におかれましては、見事に当選され、今後とも本区の更なる発展に力を尽くしてくださいますよう、心から願っております。この四年間の皆様方のご協力に改めて感謝を申し上げ、閉会のご挨拶といたします。ありがとうございました。(拍手)
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○議長(高木秀隆 君) 閉会にあたり、一言申し述べます。このたび、多年にわたり区政発展のために貢献されてきた二名の同僚議員が勇退されることとなりましたので、ご報告いたします。
十三番、新村井玖子君。(拍手)
四十四番、片山知紀君。(拍手)
片山知紀君におかれましては十期、三十八年、新村井玖子君におかれましては二期、八年にわたる長年のご尽力とご功績に対し、衷心より敬意と感謝の意を表します。ありがとうございました。(拍手)
去る二月十七日から三十一日間にわたる各位のご労苦とご努力に対し、深甚なる謝意を表します。
以上で、平成二十七年第一回江戸川区議会定例会を閉会します。
午後六時二十四分閉会
議長 高木秀隆
副議長 鵜沢悦子
署名議員 小俣則子
署名議員 福本光浩...